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サンクスギビングのディナーは夏以来のRepubliqueへ。骨髄が余計で味がぼやけたウニのリゾット以外の料理は非常に満足が行くレベル。ロスでこれ以上を望むのは恐らく難しいだろう。インテリアも素晴らしいし、加えて日が長い時期だとステンドグラスから入ってくる光の美しさを堪能できる。サンタモニカのCassiaと並んで今年訪れたロスのお店の中ではベスト。

今回持ち込んだのはオレゴンのエイリー・ヴィンヤーズ Eyrie Vineyardsのシャルドネ。
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今やピノの銘醸地となったオレゴンのウィラメット・ヴァレー Willamette Valleyの歴史はちょうど50年。1965年にこのワイナリーの創始者David Lettがダンディー・ヒルズ Dundee Hillsにピノ、シャルドネ、ピノグリを植樹したのが始まりだ。この年に彼が植樹したブドウを用いて作られるの"Original Vines"シリーズ。なお、ブドウは全て自根で畑は無灌漑とのことだ。

彼らのワインとの出会いは確か2002〜3年頃。場所はマキシヴァンで佐藤陽一さんがピノをブラインドで出してくれた。抑制が効いたオールドワールドスタイルのワインで、ブルゴーニュのトップクラスと遜色ない出来だと思ったのを記憶している。シンプルなレベルも格好良くて、気になるワインの一つに仲間入りした。生産本数が少なく以来味わった回数はほんの数回だが、印象は常に非常にいい。

シャルドネは今回が初めて。決して華やかではなく、レモンやリンゴが控えめに香る。味わいも同様に控えめだが、背後に強いミネラルがあり、生き生きとした酸とともにフィニッシュまで伸びていく。強目の味付けの料理と合わせても霞んでしまわないだけの酒質がある。カリフォルニアのトップクラスには及ばないが、しっかりした個性があるいいワインだ。

by taurasista | 2015-11-29 04:52 | ワイン(その他)

グレコと一緒に味わったのはフィアーノの2007年。非常に男性的なグレコとは対照的に香り高く柔らか。黄色い花、ミネラル、ヘーゼルナッツなどを感じる。味わいはやはりミネラリーだが、グレコのようなゴツゴツ感はなく、優しく口の中に広がっていく。酸も高いが、やはり刺激的な所はなく、全体としてよくバランスが取れている。恐らく現在ピークの状態にある良くできたワイン。
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by taurasista | 2015-11-25 05:58 | ワイン(イタリア)

非常にワイン生産の歴史が長く、かつローマ時代には最良の産地と評されたカンパーニャだが、現代のワインシーンで注目を浴びるようになってからはまだ日が浅い。カンパーニャのワインと言うともっぱらアリアニコに目が行きがちだが、忘れて欲しくないのが白の代表品種グレコGrecoとフィアーノFianoの実力だ。

さる作り手が「フィアーノはシャルドネのように色々なスタイルを表現できる万能なブドウ。グレコは赤のように力強く長期熟成が可能なブドウ。」とこの2品種について説明してくれたが、この地方で本格的な高品質ワイン生産の取り組みが始まったのは90年代末から2000年代初め、またそれ以前のワインはほとんど残っていないので、熟成能力についてはまだまだ実証されているとは言い難い。私も実際に飲んだことがある90年代のものはこのブログで紹介したGuido Marsellaのフィアーノ99年とMastroberardinoのフィアーノ94年ぐらい。どちらもなかなか素晴らしいワインだった。

このグレコはリリース直後に購入してそのまま寝かせていたもの。色合いは濃い黄色で金色に近い。かなり熟成が進んでいるものと予想したが、実際には正反対。非常にミネラリーで塩っぽい香り。ボディは大きくパワフル。やはりごつっとしたミネラルを感じ、酸も高い。10年を経て適度に丸くはなっていて今飲んでも十分おいしいが、荒々しさが取れてワインとして完全に仕上がるまであと数年必要な気がする。グレコという品種とイルピーニャのテロワールが持つ可能性を感じ取ることができる優れたワインだ。
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by taurasista | 2015-11-23 05:18 | ワイン(イタリア)

一度印象深いものに当たると、そしてそれが入手困難なものだと、何とか探し出して同じ体験を求めてようとしてしまうのがワインの面白いというか恐ろしいところ。額はともかくお金さえ出せば手に入るボルドーと違って、イタリアの古酒は市場にほとんど存在していないので、出会いはまさに一期一会。見つけたら即断しないともう一生巡り合わないと思った方が良い。

ただ、そうして見つけたとしても、似たような素晴らしい体験が保証されているわけでは決してない。古酒なのでボトルのコンディションにも左右されるし、たまたま特定のヴィンテージのみが出来が良かったということもあり得る。このRosso del Conteは90年前後のヴィンテージの印象が強烈で、更には1970年がファーストヴィンテージのシチリア初のグランヴァンを目指したワインという歴史的価値も加わって、この「一期一会」カテゴリー入りしたのだが、その後味わった90年代、2000年代前半のものは残念ながらその域に達しているとは言えなかった。

この97年は残った最後のボトル。ヴィンテージ的には悪くないはずで期待値は高かった。香りは悪くない。プラム、ブラックチェリーといった力強さを感じる要素がメイン。20年近く経過してもフルーツは生き生きしていて、酸もしっかりしていてフレッシュ。アタックの印象も悪くない。けれども、その後が続かない。ミッドからの伸びがなく、アフターに向けて落ちていく印象。ここ数年飲んだ他のヴィンテージと似た感じを受けた。同じ年代の同じ作り手のワインだと、国際品種のカベルネやシャルドネの出来が数段上だろう。
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恐らくこのワインの名前に反応するのもこれが最後だろう、と思うと少し寂しい気がするのは否めない。これでネロ・ダヴォラとの接点がなくなってしまうように思えるせいか。。。。。



by taurasista | 2015-11-22 05:14 | ワイン(イタリア)

涼しくなるとネッビオーロが飲みたくなる。この日選んだのはクレリコのアルテ。10%バルベーラがブレンドされている。余り知られていないと思うが、かつてバローロやバルバレスコには少量のバルベーラをブレンドするのが一般的だった。Gajaの単一畑ものに96年ヴィンテージ以降バルベーラがブレンドされているのはその伝統を踏まえてのこと。ガヤの先を行ったのがクレリコで、このアルテのファーストヴィンテージは83年。バルベラを少量ブレンドしてバリック熟成、早く飲める高品質のネッビオーロという当時としては画期的なコンセプトだったこのワイン、ピエモンテワインの普及に果たした役割は小さくはないようだ。

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当時はおそらく新樽比率も高かったはずだが、色合いは薄く、香りはバラ、タール、スパイスなど。いわゆる伝統派のネッビオーロと全く違いはない。生き生きとした酸、柔らかく丸く、全体を包み込むような優しい果実味を持つが、ネッビオーロらしい少しドライなタンニンも健在。数ヶ月前に開けたアルターレのヴィーニャ・アルボリーナ90年もそうだったが、熟成した優れたものを飲むと「伝統派」「革新派」の違いなぞ取るに足らないもの、という意見がもっともに思える。

by taurasista | 2015-11-11 04:58 | ワイン(イタリア)

今ではまず手に入らない90年代前半のカステラーダ。93年の作柄は平均以下だったという記憶があるが、カステラーダはリゼルヴァをリリースしている。品種は確かメルロー&カベルネだったかと。
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レーズン、チョコレート、バルサミコといった香りから予想したよりは軽めの味わい。作りは緻密でバランスは良く、いいワインだとは思うが、その上のレベルに行くにはスケール感が少し足らない。そこがヴィンテージなのだろうか。


by taurasista | 2015-11-09 04:31 | ワイン(イタリア)

週末はラグビーのワールドカップを見るのに忙しく、すっかりアップが疎かになってしまった。ここから数回は先月帰国時に開催したイタリア古酒会の記録を。特にテーマはなくお店で預かってもらっているものをランダムに並べてみた。
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まずはサンマルコ。初ヴィンテージは1980年なのでボルドー品種を用いたスーパートスカーナの最初の世代に属すると言っていいだろう。品種はカベルネがメインでサンジョヴェーゼをブレンド。一部メルローが入っているという情報もある。

家飲みでもレストランでもカベルネを好んで選ぶことは余りないのだが、サンマルコは定期的に飲んでいる。果実味は抑えめでやや細め、そしてアーシーな独特の個性を持つワインで、特に古いヴィンテージにはついつい吸い寄せられてしまう。この86年、私の中でサンマルコのベンチマークになっている85年には及ばないけれど、その個性は健在だった。ややピークを過ぎた感はあったが、その枯れた感じもこのワインにはまた良し。

by taurasista | 2015-11-08 04:29 | ワイン(イタリア)