人気ブログランキング |

前回のナンティッキアとは逆に期待値を大幅に上回ったのがこのヴィヴェラ。ちょうどエトナが注目され始めた頃に当たる2002年にエトナ北東部のリングアグロッサ Linguaglossaで創業したカンティーナ。
c0159117_04553686.jpg
このサリズィーレ、品種はカッリカンテ Carricante 100%。グレープフルーツ、黄色い花、そしてミネラリーな香り。味わいは塩っぽく、また思ったよりも分厚さがある。繊細ではないけれど粗さは感じず、また持続力も十分。3,000円を切る価格帯としては非常に優れもの。

by taurasista | 2015-07-31 04:53 | ワイン(イタリア)

3、4年前だったと思うが、日本に入ってきた頃に試飲で気に入って購入したもの。2008年はエトナの最良年と言われていることもあって熟成による変化を大いに期待していたが、5,000円アッパーのワインとしては残念な結果に。柔らかく優しいところは好きだが、複雑性と力強さに欠けて、口の中からすぐに消え去ってしまう。開けたタイミングが良くなかったのかもしれない。あと1本あるのでしばらく寝かせてみよう。
c0159117_04383524.jpg

by taurasista | 2015-07-31 04:38 | ワイン(イタリア)

アルターレと共にこの夜の主役を張ったのがジュゼッペ・マスカレッロ。バローロの伝統的生産者と言えば必ずすぐに名前が挙がる古くから高名な作り手だ。創業は1881年と長い歴史を持つが、1970年代には単一畑のワイン生産を開始するなど新しいアイデアの導入も怠ってはいない。今回は彼らのワインで最も有名なカスティリオーネ・ファレット Castiglione Falletto地区のモノポール Monprivatoではなく、同じ地区の銘醸畑ヴィレッロ Villeroの79年。
c0159117_03490908.jpg
果実は落ち気味で香りはタバコ、腐葉土。味わいは酸が少し揮発的になっているが、バランスは保たれていておいしく飲める。残念ながらピークは過ぎていたものの、美しく老いて銘酒の名残を楽しめるだけの十分な要素を持っている。これもまたワインの一つの形。

by taurasista | 2015-07-29 03:45 | ワイン(イタリア)

ネッビオーロ古酒会でアルターレに劣らず評判が良かったのがジャコーザのネッビオーロ・ダルバ。使用するブドウはロエロRoero地区の単一畑ヴァルマッジョーレValmaggioreのもの。
c0159117_04575610.jpg
ヴァルマッジョーレはアルバの北側に位置するVezza d'Albaの町にあるロエロ地区屈指のクリュ。古くから品質の高さで知られているが非常に傾斜が強い畑ゆえ生産性が低く、現在ではほんの数社のみがブドウ作りを行っているそうだ。ランゲ地区よりも砂質が強い土壌から生まれるワインは優しさ、柔らかさが特徴と言われている。この88年はまさにそれを体現したもの。非常に熟して糖度が高いイチゴにアーシーなニュアンスもある香り。柔らかく、ほのかに甘さを感じるアタック。ミディアムボディでヴォリュームはあるがどこまでも優しい酸とタンニンがとても心地よい。声高に主張はしないが力強さも十分に持っている。ランゲ地区のネッビオーロとは対照的な形でこの品種の美しさを存分に表現した高品質のワイン。



by taurasista | 2015-07-27 04:56 | ワイン(イタリア)

優れたバロリスタは数あれど、一番思い入れがある生産者となると必ず思い浮かべるのがエリオ・アルターレ。ワインのクオリティや哲学は言うまでもないが、それにも増して印象深いのがご一家の人柄とホスピタリティ。詳しくは以前このブログに書いたのでここでは繰り返さないが、エリオと現在の当主シルヴィア、そしてご一家の右腕として活躍する日本人のテスさんには訪問の度に本当にお世話になった。
c0159117_02394904.jpg
先日帰国した際に開催したネッビオーロ古酒会の主役の1本がこちらヴィーニャ・アルボリーナ90年。アルボリーナはアルターレ家の下に位置する美しい畑でその上部からはランゲ地方の素晴らしい景色が望める。訪問の度に写真を撮っているにもかかわらずいいものがないのでここではアントニオ・ガローニのサイトから借用したアルボリーナを。アルターレ家は左上(で間違いないと思う)。
c0159117_03140513.jpg
アルターレのポートフォリオで中心になるのはバローロ・アルボリーナ。ランゲ・アルボリーナはバローロと同じブドウを使うが醸造方法が異なる。90年当時の違いが分かる資料が手元にないが、ステンレスで発酵、バリック(一部新樽)で24ヶ月熟成のバローロに対してバリック発酵、新樽100%で18ヶ月熟成のランゲだった記憶がある。なお、ランゲDOCが生まれたのは94年ヴィンテージなので、この90年はvino da tavola扱い。エチケッタには英語でRed Table Wineと表記されているのみでイタリア語はなし。

この90年の特徴は優美さ。ここまでのエレガンスを感じさせるワインに出会う機会はほとんどないだろう。アタックからアフターまで端麗で優しく、かつ適度に豊満。スミレ、リコリス、赤い果実がグラスから美しく長く香り、味わいは限りなく滑らかでシルキーなタンニン、程よい酸味が程よく配置されて長大なアフターまで全く形が崩れずに続いていく。ネッビオーロの完璧な表現の一つと言っても過言ではない、素晴らしいワイン。

シルヴィアによるとアルボリーナはプレミアクリュ。グランクリュの畑ではないとのことだが、ワインの品質はそれだけでは決まらない。これを強調するのは彼らの本意ではないかもしれないが、「人」の力の大きさ、素晴らしさを改めて感じさせてくれた。アルターレのランゲシリーズは生産本数が毎年2〜3,000本と非常に少なく、増してや最良年の90年。もう手に入る機会はないと思うが、そんなワインを最高の状態で味わうことができた幸運に感謝したい。

by taurasista | 2015-07-26 04:34 | ワイン(イタリア)

c0159117_03245907.jpg
今年は7月4日が土曜日なので前日は振替休日。1日早い独立記念日ディナーに訪れたのは友人の間で評判がいいラ・ブレアのレパブリック。少し早めに到着したのでバーカウンターで席の準備ができるのを待つ。バーテンダーの顔付きと手付きが良いのに引かれて私にしては珍しくカクテルでスタート。
c0159117_03241968.jpg
カクテルはイタリアングレイハウンド。ウォッカベースでグレープフルーツジュースとアペロールを加えたもの。期待通りの出来。
c0159117_03285977.jpg
c0159117_03250400.jpg

c0159117_03251185.jpg
ロスにしては古い建物を改装してレストランにしたようで、元々の内装も残しつつ洗練された空間を作り上げている。正面は全面窓になっているので自然光が入って店内が明るいのもいい。
c0159117_03242847.jpg
案外コンパクトなセミオープンキッチンはお店の中央に。大きなロティスリーで焼かれているチキンが本当に美味しそうなのでメインはこれに決まり。
c0159117_03244121.jpg
スタートはズッキーニの花のフライ。軽くてサクサク。完璧な揚げ具合で他の料理への期待が高まる。ロスのレストランには珍しく薄味なのもいい。
c0159117_03244735.jpg
カルボナーラのパスタはカヴァテッリ。目玉焼きを乗せて変化を付けている。やはり味付けは薄めでグアンチャーレ(多分)の塩味を足してジャストの塩加減。願わくばリガトーニかブカティーニのような極太麺を使って欲しいところだが、麺はばっちりアルデンテで、ロスで食べられるパスタとしては最上の仕上がり。
c0159117_03245286.jpg
ロティスリー・チキン。パサつきが全くないジューシーで完璧な火入れ。これもロスでは滅多に出会わない仕上がり。一緒にstaubに入ったジャガイモや白インゲンが程よく肉汁を吸い込んでこれも絶妙な味わい。

複雑なレシピの料理はないが、どの皿も調理の具合が非常に良く、非常に満足度が高かった。現在のロスではベストの一軒ではないだろうか。インテリアもサービスも料理に劣らず感じがよく、再訪すること間違いなし。



by taurasista | 2015-07-06 04:11 | レストラン(カリフォルニア)

カリフォルニアのシャルドネは樽がばっちりきいてリッチで甘い、というのは最早過去の話。今やスタイルは多様化していてアルコールや甘さが決して突出することがないバランスが取れたスタイルで、ブルゴーニュのトップクラスと見間違わんばかりのものも少なくない。かつてはカリフォルニアスタイルの代名詞的存在だったキスラーも時流の変化に合わせてスタイルを進化させている作り手の一人。最近のヴィンテージは過剰な部分を削ぎ落とし、土地の個性の表現にフォーカスしている感がある。
c0159117_02422976.jpg
このデュレル・ヴィンヤードもそうした1本。場所はソノマの町のすぐ西側。ラベルにはSonoma CoastとあるがキスラーのウェブサイトではCarnerosに区分けされているのでちょうど両AVAの境界に当たる畑なのだろう。硬質なミネラルが核となり、抑え目だが白い花、白桃、温度が上がってくるとヘーゼルナッツといった要素をはっきりと感じる。細身で筋肉質なボディでフレッシュな酸。端正な味わいがアタックからアフターまで長く続く。何度でも繰り返し飲みたくなる、大変品質が高いワイン。

by taurasista | 2015-07-05 03:28 | ワイン(カリフォルニア)