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3月の震災直後以来、久しぶりの訪問になったラ・バリック。相変わらずとてもいい「気」が流れていた。坂田さん初めサービススタッフの落ち着いた接客、素晴らしいグラスワインのセレクション、選択肢が豊富かつ安定した料理、そしてお店全体の雰囲気、どの点もこよなく魅力的で何度でも戻ってきたい、という気にさせてくれる。今回も大満足の3時間半だった。

ご紹介はまずこちらから。
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Cirò Rosso Classico Superiore ‘A Vita 2009 (Vigna de Franco)
イタリアのメディアの記事で何となく見知っていたこちらのチーロ、坂田さんからセコンドとのアッビナメントを提案され、即飛びついた。品種はガリオッポGaglioppo 100%。Vigna de Francoは年間生産量10,000本程度という小さなビオ生産者のようだ。
チーロというとリブランディ以外はまず飲む機会がないし、どういうワインかと言われてもすぐにイメージが湧かないのだけれど、ともかくこのワインはとても良い。フレッシュな果実味と切れのいい酸。雑味がなく洗練されていて、スパイシーさも巧みに抑制が利いている。ミディアムボディでアタックは決して強くはないが、中盤から後半にかけての抜けが素晴らしく、アフターがとてもきれいで長い。これは本当にいいワイン。

合わせたサルシッチャの盛り合わせは写真を撮り忘れてしまった。。。。。。

最後のワインから記事を始めてしまったけれど、ここから最初に戻ります。スタートはCavalleriのブラン・ド・ブラン。超定番で少し緊張感が緩んだところに坂田さんが蹴りこんできたのが、なんとこちら。
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Spigau Crociata 2004 VdT (Le Rocche del Gatto)
昨春に訪問した「リグリアのドク博士」(Back To The Future!)の作るピガートの変態ワイン。詳しくは昨年春にアップした訪問記を見ていただきたいが、体調最悪の状態でタンクから古いヴィンテージから何でもかんでもテースティングさせられる、と~っても濃い訪問だった。その時はまさか日本に入ってくることがあるなんて、全然考えもしなかった。やっぱり日本のインポーターのマニア度は凄まじい。
ドク博士のワインの特徴は果実味があまり出てこないところだが、このワインも同様。食事と合わせた方が力を発揮する。こちらと一緒にいただいたのは、定番の「ミニハンバーガー」とタコとジャガイモを使った前菜。
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続いて登場したのは・・・・・Gravner。今日は坂田さん、攻めてます。
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Ribolla Gialla 2001(Josko Gravner)
確か2001年は完全にアンフォラに切り替えた最初の年だったと思うが、この年からエチケッタに「Anfora」の文字が入るようになった。色はもちろん琥珀色。香りと味わいは案外控え目で、その分飲みやすくてあっという間にグラスを空けてしまう。合わせたのはハム・サラミの盛り合わせ。モルタデッラは自家製。これが旨いのだけど、今はショップでは買えないのが残念。
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続いてプリモに合わせたワインはこちら。
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Valtellina Superiore Sasella 1999 (Balgera)
品種はキアヴェンナスカ(=ネッビオーロ)100%。Sasellaは単一畑名を名乗ることが許されているヴァルテリーナの銘醸畑の一つ。しっかり熟成感が出ていて、香り高く柔らかい。ランゲのネッビオーロのような厳しさはなく、どこまでも優しくエレガント。
これにはこの日の料理のハイライトのキノコのタリオリーニと秋トリュフ。
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香りだけでワインが飲めるほど、ふんだんにトリュフがかかっている。幸せ感溢れるアッビナメント!!!

今度はいつ来ようかな。早くも次回の訪問のことを考え始めている!!!
by taurasista | 2011-11-27 23:58 | レストラン(日本)

深夜メシ@Osteria Splendido

晩ご飯を食べそびれ、12時過ぎからオステリア・スプレンディドで2皿縛り。
前菜はミネストラ。くたくたの野菜がお腹に優しく深夜の食事にはうってつけ。
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こちらに合わせたのはトレンティーノのこのワイン。
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Myrto 2008(Foradori)
品種はインクローチョ・マンツォーニIncrocio Manzoniとソーヴィニオンのブレンド。はっきりした果実味と優しい酸味を持つ。香りの構成はグレープフルーツ、パイナップルなど。ミネラルは強いが、フリウリのワインのようにごつごつした感じはなくすっきりしていて飲みやすい。

続いてプリモ。「なえ熊」のサルシッチャと茨城の栗のペンネ。栗の甘み(この栗は旨い!)をサルシッチャのスパイシーさが引きたてる、ナイスな一皿。
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ワインはこちら。
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Vallee d'Aoste Nus 2009 (Lo Triolet)
最近輸入されるカンティーナが急速に増えているアオスタのワイン。品種はVien de Nus 50%, Petit Rouge 20%, Cornalin 30%。ワイン単体で飲むと、はっきり言って垢抜けない。ちょっとピノ的な森の香り、味わいはスムーズだが平板で、あまり存在感がない。ただこの手のワインは食事と合わせると印象が全く変わることがあり、こちらもそういうタイプ。栗やサルシッチャの強い味わいを邪魔せず、すっと寄り添ってくる。なかなかのアッビナメント。

ちなみに、写真はiPhone4Sで撮ったもの。3GSと比べると画質が格段に向上。これならミディアムスペックまでのデジカメを持ち歩く必要はないかも。
by taurasista | 2011-11-24 00:23 | レストラン(日本)

先週ようやくイ・ルーチ・リストランテを訪問(注:リストランテは名前の最後に来ます。ここにはシェフがこだわっているとか)。場所は6月末までリストランテ・アッラ・バーバがあった白金の所謂イタリアン通りの地下。内装やカトラリー、そしてワインも引き継いで、バーバ閉店後そのまま居抜きで営業を開始。

武田シェフはビルの建て替えで一時閉店するまでリストランテ山崎でシェフを務めていた方。当時私も数回伺って、イタリアのトップリストランテと時差のない素晴らしいセンスの料理に感心していましたが、閉店後はイタリア修業の予定がビザが取れず、一時は宅急便の配達をするなど苦労された時期もあったようです。その後小田原のイル・マーレで魚料理に磨きをかけ、今回遂に東京に再登場されました。

料理は繊細かつ緻密。素材の味わいを生かすために味付けは最小限に留めつつ、その背後では恐ろしく手を掛けた緻密な仕事がなされている気がします。魚を前面に出していることもあり、これまでの東京イタリアンにはなかったタイプのお店だと感じました。

料理は7,560円のコースでお任せに。

【グリッシーニ】こんな複雑な味のグリッシーニは初めて。複数の粉を使って焼いているそう。
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【お口取り】
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【前菜1】リストランテ山崎でも供されていた墨烏賊のフリット。ソースは小松菜ですが、ただピューレにしただけではなく、刻んだものなどヴァリエーションを持たせています。
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切るとこういう感じです。
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【前菜2】魚介のサラダ、といってしまえば簡単ですが、締めたり、フリットしたり、オリーブオイルを使ったりと、それぞれに細かな仕事がされています。
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【プリモ1】旬の桜エビとズッキーニを少しピカンテに。
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【プリモ2】ようやくここから肉へ。イノシシのラグー。
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【セコンド】豚のロースト
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ワインはオーナーのOさんが差し入れてくれたこちらでスタート(Oさん、ありがとうございます!!)。

Franciacorta Brut Secolo Novo 2005 (Le Marchesine)
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ブラン・ド・ブランだが、余りとがった感じはなく、甘みもしっかり。アフターはとても長い。

Alto Adige Valle Isarco Veltliner 2009 (Manni Nössing - Hoandlhof)
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昨年秋に訪問したNössingのワイン。スパイシーでオイリー。豊かな果実味と酸。構成要素も多いが、このワインの良さはバランスだ。どの要素もきっちり抑制され、とても飲みやすい。作り手の意向が完璧に表現された素晴らしいワイン。

Trebbiano Lolik 2007 (Guccione)
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シチリアのビオ生産者。作りも恐らくイタリア自然派的で、やや酸化のニュアンスあり。蜂蜜、桃のコンポートといった濃密な香りからかなり甘めの味わいを想像するが、実際には若干の甘みを感じる程度。これもやり過ぎ感がなく、バランスがよい優れたワインだ

Colli Tortonesi Croatina "Pertichetta" 2000 (Vigneti Massa)
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赤の1本目は私が持ち込んだもの。ピエモンテ東部のロンバルディアとの州境Colli Tortonesiで作られる地場品種クロアティーナ(ボナルダ)のワイン。購入したのは確か5-6年前で、もっと早く飲むつもりだったのだが何故か登場機会がなかったもの。熟成して非常に丸くなっていた。おそらくもう少しフレッシュさがあった方が特徴が出るワインではないかと思うが、この優しさはこれはこれで楽しめた。

Oltrepo Pavese Barbacarlo 1996 (Lino Maga)
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最後はイタリア自然派赤ワインの代表選手の一つバルバカルロ。15年たってもまだ少し発泡性を感じる。とても繊細で個性的なワイン。これはこれで素晴らしい。

まだ開店して半年もたたず、しかもそのうち1ヶ月以上はシェフの怪我で臨時休業と、まだまだこれからのお店だと思います。顧客層が広がり、賑わいでお店を熟成させることで東京屈指の名店となる可能性が十分にあるでしょう。これからの定期的に通って熟成を見守っていきたいと思います。
by taurasista | 2011-11-13 17:20 | レストラン(日本)

Going To California!

というとLed Zeppelinを思い出す・・・方もあまりいないでしょうが、先日1週間ほどカリフォルニア・ベイエリアに行ってきました。サンフランシスコは5年振り、それも前回は夕方に着いて翌朝には出発するというスケジュールだったので、ちゃんと訪れるのはこれが初めて。以下感じたことを書いてみます(FBの焼き直しです。FBもご覧になった方、ご容赦ください。)

まず食事のレベルは非常に高いです。がつっとハンバーガー食べても、あるいはフュージョン系の料理でも、かなりのレベルのお店が揃っています。さすがに和食系のものは日本にはかなわないけれど、全体としては料理、サービス、ワイン、雰囲気が整ったお店が多く、ミシュランの星を持つお店が多数あるのは納得です。今回訪問したのはこんなお店でした。

<サンフランシスコ>
Lark Creek Steak・・・Westfieldモールにあるお店。ただハンバーガーがを食べたくて、「どうせモールの中の店だから」と全く期待せずに入りましたが、これが旨い!このレベルのハンバーガーはまず日本ではお目にかかれない。
Ame・・・Japanese Fusion。ミシュラン一つ星。前菜のsashimiは悪くはないが、日本人にとっては至って普通。メインのスープ仕立てにしたロブスターは非常にレベルの高い皿。サービスが混乱していたのがちと残念。
Poggio・・・Sausalitoでランチに飛びこみで入った店。海沿いのメインストリートにあり、ヨーロッパだとまず観光客目当ての店構えだが、これがいい意味で期待を裏切った。イカ墨のパスタはなかなかのお味。
Boulevard・・・料理、ワイン、雰囲気、サービス、どれをとっても超一級。長年SFでトップクラスの人気を維持しているというのも納得。ミシュラン★。

<ナパ(ヨントヴィル)>
Bistro Jeanty・・・典型的なビストロ料理を暖かな雰囲気とサービスで出す。注文したエスカルゴ、ロニョンともシンプルながらとても美味。
Bottega・・・アメリカナイズされたイタリアンだが、シンプルでいい料理を出します。どの皿も美味しかったが、パンと共にサーブされた砕いたパルメジャーノをオリーブオイルとニンニク、唐辛子に漬けたディップは中でも秀逸。瓶詰めを買ってきました。こういう所で食べると、イタリアンは必ずしも「イタリア原理主義」でなくてもいいのでは、と思わされます。
Redd・・・アジアのエッセンスを巧みに取り入れた洗練された料理。白身魚をアサリのスープに入れ、サフランとチョリソで風味付けし、ジャスミンライスを添えた一皿は素晴らしいの一言。料理だけならここがベスト。ミシュラン★。
Bouchon Bakery・・・ブランチで食べた何の変哲もないハムとチーズのサンドイッチの旨さが印象に残る。買ってきたサーモンのパテを今朝食べたが、これも負けず劣らず美味。

※ヨントヴィルのお店はどこも遅くまで大賑わい。経済停滞を全く感じさせませんでした。

味付け、ポーションは高級店には共通した特徴があり、前菜はポーション小さめ、味付けは薄く。メインはボリュームがっつり、味付けしっかり。これがアメリカ人の好みなのかな。

ワインに関しては、新たな発見だったのがはグラスワインの盛りがいいこと。日本の倍近く、3.5~4杯取り。値段は決して高くはない(これはボトルも)。グラスの量は日本並みでいいから、その分値段も下げて色々な種類を楽しみたい、というのは贅沢すぎるかな??

ワイン自体については、従来のやや遅摘みで凝縮感を求める傾向から、より軽やかでエレガントな路線を行くものにややシフトしているような気がします(アメリカのワインはそこまで知っているわけではないですが)。Reddで飲んだAriettaのQuartet 2009年はまさにそういう感じでした。今回はカベルネよりもピノを中心に試しましたが、ピノもなかなかレベルの高い物が多いとの印象です。特に印象に残ったのがBlue Farmの2008年。今回はワイナリー巡りが主たる目的ではありませんでしたが、このワインのことを探りたくなり、急遽アポを入れて訪問してきました。このBlue Farm、CarnerosのDonum Estate(既にピノで高い評価を得ています)のオーナー/ワインメーカーのAnne Moller-Rackeさん(ドイツ人)が個人プロジェクトとして始めたワイナリー。Old World的な洗練とNew World的な親しみやすさを兼ね備えた、なかなか優れたワインだと思いました。
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あと素晴らしいと感じたのが、ワイナリー巡りが観光インフラとしてしっかり整備されている点。多くのワイナリーがしっかりしたビジターセンターを備え、そこで有料試飲(試飲でちゃんとお金を取れる仕組みになっているのが素晴らしい)&ボトル販売をしており、観光客は車で立ち寄って試飲セットを購入し、テラスで畑を見ながらなど(Joseph Phelpesのテラスは奇麗だったなあ!)リラックスして1杯(いや3杯ぐらいかな)やって、また次のワイナリーに向かいます。元々ナパのワイナリーは他業種で財をなした人がオーナーのケースも多く、財力があることも手伝ってか、ともかく設備が立派。観光インフラとしては、ヨーロッパとは全く比較になりません。

最近イタリアしか行っていなかった私にとって、色々気づきが多い旅でした。ベイエリアには本当にいい印象を持ったので、近いうちに再訪できればと思います。
by taurasista | 2011-11-06 15:05 | レストラン(カリフォルニア)