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金曜日に銀座の某フレンチにて。
このAOCらしい、所謂bacon fatの香りがあり、また野性味に富む。味わいはまだまだタイトだが、構造は緻密で余韻も非常に長く、かなりの実力があるワインである。私がローヌに通っていた10年前はなかなかお目にかかれないワインだったが、現在はどうなっているのだろう?
by taurasista | 2011-01-30 22:42 | ワイン(その他)

ひどい雨、そして雷はカンパーニャのみならずラツィオに入っても続く。ようやく収まったのはウンブリアも近くなってから。こんな中でもA180は安定した走りで運転はそれほどきつくはなかった。やはりAシリーズとは言え、メルセデスは侮れない。

この日の夕食は『神の雫』にも登場されたバンフィの宮嶋さんお勧めのモンタルチーノ近郊のトラットリアIl Leccioを予約していたが、到着が大幅に遅れて10時半。にもかかわらずちゃんと食事が出来たのは宮嶋さんの口利きのお陰。本当に感謝!

時間は遅かったが、名物料理を一通りいただいた。

【ブルスケッタ】
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【ピンチ】・・・一般名称は「ピチ」だが、モンタルチーノでは「ピンチ」と呼ぶそうだ
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【キアニーナ牛のステーキ】・・・肉質最高!!!!! 小さめのを選んでもらった(それでも1,200グラム)
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どの料理もシンプルで素材直球勝負。素朴だが美味い。人気があるのがよく分かる優れたお店。

食後はモンタルチーノ中心部の宿に戻り、そのままベッドへ。翌日はヴェネトに向かう。
by taurasista | 2011-01-26 23:48 | レストラン(イタリア)

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このカンティーナのことを最初に聞いたのはOasi Sapori Antichiのソムリエのニコラからだった。最近出てきたいい生産者は、との問いに対して挙がったのがタウラージのLuigi TecceとGreco di Tufoの作り手のこのdell'Angelo。Grecoは是非掘り下げてみたかったので、ジャルディーノのAntonioにも意見を求めたところ、「dell'Angeloはmolto bravoだ」との返事が返ってきた。なら行ってみようということでAntonioにアポをお願いした(午前中のIl Cancelliereから合流とは聞いていなかったけれど、これも若い生産者同士は仲良く情報交換しながらやっていることを示す一例か)。

MontemaranoからトゥーフォTufoまでは約40分。途中からは雨と雷が激しくなってきた。このあとモンタルチーノまでのロングドライブなので、さっと試飲して終えるつもりだったが、オーナーのAngelo Muto君、俺のワインを飲みたいなら、まず俺の村を見てどんなところか理解してからだ、と大雨の中を車でトゥーフォの村を一周する。トゥーフォは元々イタリア最大の硫黄鉱山があった町。鉱山は既に閉鎖されているが、あちこちに硫黄がころがっているという特殊な土地である。Angelo君の家の庭先にも硫黄がごろごろしている(薄緑の岩に見えるのが硫黄の鉱石)。土壌は石灰硫黄質。
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Angelo君の畑は数区画に分散している。畑をゆっくり見たかったがひどい雨のため断念。結局車からはほとんど降りないままAngelo君の自宅兼カンティーナに向かう。カンティーナでふと壁を見るとこれがかかっていた。
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あれ、トレ・ビッキエーリ取ってたんですね。全くノーマークだった。左側の青い額に入っているのは「カンパーニャの最も将来有望な生産者」賞。

Greco di Tufo 2010
ステンレスタンクから。硫黄の香りが特徴的。ミネラルも強い。味わいは非常に力強く、凝縮している。

Greco di Tufo 2009
ミネラル、硫黄、黄色い花、柑橘類の香り。フルボディでオイリー、非常に凝縮感があり、余韻の長さは素晴らしい。これはなかなか凄いグレコだ。これまで飲んだグレコのベストはPietracupaだが、それと同レベルであることは間違いない(エレガントなPietracupaとスタイルは異なるが)。

最初のヴィンテージが2006年という歴史の浅いカンティーナだが、ガンベロ・ロッソだけでなく、Slow Wineでもvini slowに選ばれており、これから間違いなく全国区になっていく作り手だろう。

結局カンティーナを出たのは4時半ごろ。大雨と雷の中をモンタルチーノへ向けてA1をひた走る。。。。
by taurasista | 2011-01-21 22:06 | カンティーナ訪問

slow wine

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既に何度か記事でも触れたスローフード協会発行のワインガイド。この2011年版が初めての発行となる。

カンティーナは州ごと、州の中ではエリアごと(例えばピエモンテなら北ピエモンテ=ゲンメ・ガッティナーラなど、ランゲ&ロエロ、モンフェラート=アスティ・トルトーナなど)に分かれて配置され、エリア内では所在地のアルファベット順で並べられている。本文は1.カンティーナの歴史 2.畑 3.ワインの3項目に分かれ、それぞれ簡潔に記述されている。

これまでのガイドにない特徴としては、環境への配慮についての記述に重点が置かれていること。例えば全てのカンティーナについて、肥料・農薬・除草剤の使用状況(化学的なものを使っていない場合はその代替品)が書かれている。点数評価はなく、カンティーナ、ワインとも以下の3つのカテゴリーで優秀賞を選ぶにとどめている。また、南部のカンティーナに割いているスペースも既存のガイドよりだいぶ多い。

【カンティーナの評価】
Chiocciola (カタツムリの意。カタツムリはスローフードの象徴である。味わいや土地の特徴の表現、環境への配慮と言ったスローフード協会のコンセプトと最も合致するカンティーナ)
Bottiglia (ボトルの意。掲載されたワインの平均的レベルが非常に高いカンティーナ)
Moneta (お金の意。掲載されたワインが平均してコストパフォーマンスが非常に高いカンティーナ)

【ワインの評価】
Vino Slow (レベルが非常に高く、かつその土地の特徴や歴史をうまく表現しているワイン)
Grande Vino (品質が非常に高いワイン)
Vino Quotidiano (ワインショップでの価格が10ユーロまでのコストパフォーマンスが非常に良いワイン)

個人的にはワインを見る軸が明確なところが他のガイドとは一線を画しており、非常に使いやすいガイド、との印象。なお、iPhoneアプリで本の内容の殆どがカバーされているので、すぐに内容を読みたいiPhoneユーザーはそちらを購入してみてはいかがだろう(1,200円)。
by taurasista | 2011-01-15 18:46 | ワイン(イタリア)

翌月曜日は朝から雨。宿泊したカンティーナ・ジャルディーノで中国茶をいただいてから(ちなみに彼らは日本茶が好みだそうだが、この日はストック切れ)、奥様ダニエッラ(今回も何かと本当にお世話になった)が同行してくれて、まずはアリアーノ・イルピーノAriano Irpinoの町までカーナビを買いに行く。首尾よく新世代TomTomをゲット(149ユーロ)。そのまま彼女に先導してもらってモンテマラーノMontemaranoにあるイル・カンチェッリエレへ(ここのエノロゴはジャルディーノのAntonioが務める)。約40分で到着。

ここでダニエッラとは別れ、あとはカンチェッリエレのリタさんがアテンドしてくれた。
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ここカンチェッリエレは古くからのブドウ農家だが、ボトリングを始めたのはつい最近。日本には昨年から輸入されている。このブログでもGiovianoをアップしたが、作っているワインは基本は2種類で、Giovianoとタウラージである。カンティーナではボトルからも樽からもありとあらゆるものをノートを取る間もなく立て続けに試飲したので、ここでちゃんとしたテースティングノートを書けないのが残念だが、ワインのレベルは非常に高い。自然な果実味が心地よい、ストレスフリーで明るく素直なキャラがこちらのワインの特徴だ。試飲していても、タンニンが強いアリアニコにもかかわらず、どんどん飲めてしまう。

雨が降ったり晴れ間が見えたり、という不安定な天候だったが、久しぶりに見たきれいな虹。
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さて、上で書いたとおり、カンチェッリエレは昔からの農家で、トマトやピーマン、なすやオリーブを育て、豚を飼ってサラミを作りと、自分たちの食べるものはかなりの割合が自給自足だという。この日はおばあちゃんの料理をご馳走になった。

【トマトソースとあえただけのシンプルなパスタ】
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単純なパスタだが、これぞ南!という料理。トマトソースの味わいが濃厚だが、決して塩など調味料が強い訳ではない。あえるのはもちろんおばあちゃんの手!
そして、料理に使うのは1800年代から使われている薪釜だ。
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【ピーマンのソテー】
これもオリーブオイルでソテーしただけだが、肉厚で甘みがありジューシー。素材の勝利。
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【サラミ】
もちろん自家製。
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【オリーブオイル漬けのナス】
オリーブオイルには一緒に唐辛子も漬け込まれている。これに更に唐辛子を削り、パンにはさんで食べるのがカンチェリエレのおじいちゃん流。K君はトライしたが余りの辛さで死亡。
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試飲で開けてくれたワインをがんがん飲みながら、おじいさん・おばあさんからお孫さんまで、ご一家とゆっくりランチ。決して裕福と言うわけではないと思うけど、みんなとても幸せそう(特にとうがらしを常にかじっているおじいちゃん)。いかにも南イタリア的な時間がそこにはあった。もう少しゆっくりしていたかったが、次のアポがある(そこの人たちも一緒にランチ)。そしてそのあとにはモンタルチーノまで6時間の長いドライブが待っている。大変残念だったが2時間強で切り上げて、次の訪問先のアンジェロ君に先導されて出発。
by taurasista | 2011-01-15 01:25 | カンティーナ訪問

Oasi Sapori Antichiに別れを告げて向かったのはターラント近郊。Cantina Giardinoに教えてもらった自然派ワインのフェアVinNaturへ。ここでGiardinoのAntonioと1年半ぶりに再会。
アルベロベッロにも寄りたかったので滞在は2時間程度、またちょうどランチタイムにかかっていたので、余り試飲はできなかったが、変態度ばりばりのランブルスコや素朴なプーリアのご近所のワイン、vino slowに選ばれたエレガントなアリアニコなど、なかなかいいワインがあった。ちなみに雰囲気は仲間の寄り合い、という感じ。ほのぼのとしたアットホームなフェアだった。
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暗くなる前に15年ぶりのアルベロベッロへ。至る所で片言の日本語で声をかけられるのに驚く。以前来た時にトゥルッリに住んでいる日本人女性に声をかけられ、トゥルッリの中を見せてもらった後に市価の5倍以上でお土産物を売りつけられたのを思い出す。この女性の話はその後いろいろな所で聞いたが、アルベロベッロに日本語が溢れているのは案外この人の影響なのかも。世界各地で日本人のプレゼンスが低下している中、ちょっと嬉しい気はするが・・・・・。
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アルベロベッロを出てカンパーニャに戻る頃にはすっかり真っ暗になっていた。高速を出てから少し道に迷ったが、偶然Antonioがちょうど後ろにいて助かった。この日はGiardinoに泊めてもらう。翌日訪問予定のIl Cancelliereからもお二人いらして、豪快にワインを開ける。
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通常のワインに加えて面白い物が1本。アンフォラ熟成のアリアニコ。確か昨年訪問時に試験的に作っていると言ってたっけ。非売品で親しい友人にだけ飲んでもらっているというが、味わいはかなりのものだ。エチケッタはフランスのアーティストのコークスクリューをモチーフにしたもの。ワイン名はClown Oenologue 2006。
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大変楽しい一夜だったが、時差と翌日はモンタルチーノまでのロングドライブで休息のため、12時前にはgo to bed。
by taurasista | 2011-01-10 21:48 | ワイン(イタリア)

連休はひたすらテレビ

この3連休は自宅から500m圏内から出ず、ひたすらテレビを見ていた。映画のビデオが溜まりまくっているのに見たのは「インヴィクタス」1本だけ。では何を見ているかと言うと、ひたすらBSハイビジョンとラグビー。前者では今月はイタリア統一150周年特集で色々な切り口からイタリアを紹介する番組をやっている。タレントがキャーキャー騒ぐだけの民放のものとは違い、NHKのはかなり内容が濃いのでついついじっくり見てしまう。今朝は「アル・ケッチャーノ」の奥田シェフがピエモンテを訪問し、スローフード協会が主催する世界の食品展"Salone del Gusto"で料理を披露し、彼がレストランを始めるにあたって目標にしたカンパーニャ州のDon Alfonso訪問で締めくくる、という内容。
(ちなみに、"Cosi Fan Tutte"を聞きながら書いている。このオペラ、ナポリが舞台で"Don Alfonso"とはその登場人物。若い士官二人に浮気をそそのかす怪しげなオヤジである。)
それに続いては伝説的登山家ラインホルト・メスナーが案内するドロミテ。彼は既に66歳だが、画面で見る限りまだまだ脂ぎったギラギラ感、別の言い方をすると生命力を感じる。昨秋訪れたブレッサノーネ近郊の出身ということもあり、一度著書を読んでみようと思っている。

「インヴィクタス」がラグビーを題材とした映画であることも含めると、これ以外はラグビー一色だ。土曜日の高校の決勝、昨日の大学の決勝はどちらも緊迫した展開で観客としては楽しめた。どちらもフォワード力に優るチームが、展開力に勝る相手を最終的にはフォワードの力で封じ込めた、という展開(高校は引き分けだが)。特に帝京に対しては、こういうラグビーが勝つようでは日本のラグビーは世界に遅れるばかりだ、という論調も見かけるが、私はそれに与しない。この試合に勝つために、東福岡は相手に付きあって広いスペースでの走りっこをしてしまった(そうなると松島・竹中というずば抜けたランナーを持つ桐蔭の特徴が存分に生きる)前半の戦法をしっかり修正し、持ち味のバランスのとれたラグビーを封印してひたすらフォワード勝負に出た。帝京は圧倒的な突破力を誇る早稲田のバックスリーがボールを持つ機会を最小限にするため、自陣奥深くからでも極力キックを蹴らず、フォワードでボールを保持してじりじり前進する戦法を徹底し、成功した。両者とも相手を上回るための方法論を徹底し、見事に実践したに過ぎない。早稲田が勝てなかったのは、どうやって少ないチャンスにボールを失わずに確実に得点するか、その力が十分でなかった結果、あるいは、今や大学一の選手層を誇るがゆえに、フォワードが負けないことが戦い方の前提になっており、フォワードが劣勢に立った際の対応ができなかった、ということだろう。

あと嬉しかったのは兵庫県代表の関西学院がベスト4に進出したこと。兵庫県勢のベスト4は97-98シーズンの報徳学園以来だと思うが、昨年はこの報徳が準優勝の桐蔭学園を苦しめるなど、兵庫県の高校ラグビーのレベルが確実に上がっているのは、同じ兵庫県で高校でプレーした身としては本当に嬉しい限り。
by taurasista | 2011-01-10 20:02 | Misc

di Priscoを出ても雨は降り続いている。真っ暗な中、道路標識と方向感覚だけを頼りに地図も見ずに運転したが、幸い全く迷わずに目的地のOasi Sapori Antichiに到着。
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こちらに来るのは2007年9月以来2回目(2009年に一度予約を入れたが、ご一家に不幸があったとのことでお店側からキャンセルになった)。これまでに行った多くのイタリアのレストランの中でも、ピエモンテのAll'Enotecaと並んで一番好きなこのお店、場所は本当に不便だが(場所はカンパーニャとプーリアの州境)、大変満足度が高いお店である。ワインリストは素晴らしく(ガンベロロッソ2011で最優秀ワインリスト賞を受賞)、料理は伝統料理をベースにそれを巧みに洗練させたもの。ただ、ワインと料理だけなら他にいくつもある。このお店を私の中で特別なものにしているのはご一家の人柄だろう。このお店を経営するFischetti家は5兄弟が全てお店に関わっている。女性2名は厨房、男性3名はサービス。シェフの女性お二人とは話したことがないが、男性3名はタイプの違いこそあれ、ホスピタリティが素晴らしい。特にソムリエを務めるニコラ。今回もそうだったが、夕食の翌朝は彼に誘われてバールに寄っておしゃべりするのがパターンになっている。

さて、今回は席だけでなくワインも予約した。前回大変感銘を受けたこのワイン。
Taurasi Vigna Cinque Querce 1988 (Salvatore Molettieri)
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Molettieriのファースト・ヴィンテージである。2年前に比べると少し果実の鮮烈さが落ちた気はするが、スパイス、黒系のフルーツ、バルサミコ等の要素が織りなす素晴らしい香りと、22年を経て酸・タンニンが見事に溶け合った味わいは見事というほかない。1本特別に分けてもらったので近々お土産会で披露するつもり。

料理は今回Menu Degustazioneで。一部しか内容を覚えていないのが残念・・・・。

【前菜】
上の小さなかごに入っているリコッタの美味いこと!
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【プリモ】
栗のラヴィオリ。まさに季節の味。
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食後は、予約してもらった近くのアグリツーリズモ(Santa Lucia)まで案内してもらう。2日目でまだ体が慣れていないので、そのままベッドに倒れこむ。。。。

翌日は快晴。朝はまたレストランに戻り、バールでカフェを一杯。ニコラにセラーを見せてもらってから、ターラント近郊に向かう。
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by taurasista | 2011-01-09 19:11 | レストラン(イタリア)

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続いて向かったのはdi Prisco。以前に登場したワイナートではかなり高い評価を受けていて、2000、2001年ヴィンテージ辺りは日本にも輸入されていた生産者である。

Boccellaを出て早々にカーナビTomTom君がご臨終となり、久々に地図と道路標識だけでの運転になった。外は雨で暗く、街の外にあるカンティーナは案の定見つからない。途中で道を聞くがやはりたどり着けず、ここで聞いてもしわからなければ諦めようと入った街道沿いのカフェで尋ねると、なんとカンティーナまで1分のところだった(カンパーニャはじめ南イタリアではカンティーナの看板はまず出ていない)。

こうしてなんとか到着したが、16:30の約束に1時間半も遅れてしまった。あまり遅い時間になってしまうのは申し訳ないので駆け足でテースティング。

Fiano di Avellino 2009
醸造はステンレスのみ。ストレートな飾り気のないフィアーノ。さらっと作られているところが好印象。

Greco di Tufo 2009
これもステンレスのみ使用。強いミネラル感に柑橘類の香り。これもさらっと作られているが、きめが細かく中身がぐっと詰まっている。非常にクオリティが高いワイン。

Greco di Tufo Pietra Rosa 2007
上のグレコよりも2年経過しているせいもあるが、少々ニュアンスが異なる。ミネラル感が更に強く、黄色い花に蜂蜜の甘い香りが漂う。フルボディで非常に凝縮感があるが、同時にエレガントで素晴らしい余韻。こちらも大変素晴らしいグレコ。

Taurasi 2006
非常にドライでタイトで筋肉質。スパイシーでミネラリー。まだまだ全然飲み頃ではない。最低でも5年は必要か。

Taurasi 2005
スパイシーさが強い。2006年ほどの凝縮感はない。こちらも今の時点では非常にタイトで愛想がない。これも最低5年は必要だろう。

Taurasi 1999
一気に古いヴィンテージへ。香りは紅茶、ブランデーといった要素があり、熟成したバローロに少し近い。味わいは少し落ち気味。悪いボトルに当たったようだ。

Taurasi 2001
抜栓してすぐで香りはかなり閉じていたが、胡椒や生肉を感じる。味わいは香りほどは閉じておらず、少し甘みが出てきている。タンニンは依然厳しい。もう少し時間を置いた方がいいのかも。

タウラージはとにかく作りがタイトで飲み頃まで時間がかかりそうだ(出発前に飲んだ2004年は十分飲み頃に入っていたけど)。この前に訪問した開放的なBoccellaとは好対照。とてもいいワインだが、若いうちに良さを発揮しにくい所が日本市場では難しかったのかな。。一方でグレコは2本とも親しみやすさもふんだんにあり、こちらなら日本でも確実にマーケットがありそうだ。
by taurasista | 2011-01-08 22:50 | カンティーナ訪問

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ナポリ・カポディキーノ空港で車をピックアップ、A16を東に向かう。朝は天気が良かったが、空港を出る頃には雨がぱらつき始めた。最初に向かったカンティーナはタウラージの生産者Boccella。

A16の途中から時折本格的な雨が落ちてくるほど天気は悪化してきた。そのため余りスピードを出せなかったのと電車の遅れ等でナポリを出るのが遅くなったせいで、のっけから大遅刻ペース。Castelfranciの南端にあるPerillo(2008年に訪問)を過ぎるところまでは順調に辿り着いたものの、そのあたりからTomTom君の調子が悪くなったこともあって道に迷ってしまった。結局カンティーナに電話して迎えに来てもらう。

カンティーナはCastelfranciの北外れの村落Sant'Eustachioのてっぺんにあった。日がだいぶ傾いて気温も相当下がっていたが(たぶん5℃以下)、暗くなる前に畑を見せてもらう。畑はカンティーナを取り巻く形で、カローレ川沿いの渓谷の非常に高いところに位置している(550~600m)。ここからのパノラマは絶景である。タウラージは大きく分けると3つのタイプに分かれるという。DOCGのエリアは南側が標高が高く、北側に向かって下がっていくが、南側(このCastelfranciやSalvatore MolettieriのあるMontemarano)は香り高く厳しい酸を持つ高地のタウラージ。一方北側(Antonio CaggianoがあるTaurasiなど)は土壌もやや粘土質が強く、パワフルで酸は南側ほど高くはない。その間(Fontanarosaなど)はその中間のタイプ。
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このBoccella、まだ非常に歴史が浅い生産者でボトリングは2005年ヴィンテージからだが、ブドウ農家としては50年の歴史を持ち、自らボトリングを行うまではご多分にもれずMastroberardinoとFeudi di San Gregorioにブドウを売っていた。畑は約5haを所有し、年間生産本数は僅か15,000本程度という本当に小さな生産者である。タウラージを作るアリアニコは樹齢約50年。仕立てはこの地の伝統である垣根仕立て(ラッジエラ・アヴェリネーゼraggiera avellinese)。なお、現在ビオに移行中でまもなく認証が取れるということだ。
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生産するワインは白1種類、赤2種類。白は品種はフィアーノFiano 100%だが、Fiano di Avellino DOCGのエリアからは外れているためIGT Campania Fianoとしてのリリース。面白いのはアメリカン・オークを使っていること(他のカンパーニャの生産者でアメリカン・オークを使っているところは記憶にない)。果実味が前面に出たパワフルなフィアーノである。これも面白いが、やっぱりここでいいのはタウラージ。

Taurasi Sant'Eustachio 2006
開放桶で天然酵母による発酵の後、300リットルの樽(半分新樽)で熟成。香りはスパイス、プリューン、チョコレート、バルサミコなどが要素でパワフル。香り同様味わいも力強い。アタックは果実味に溢れているが同時に柔らかい。非常に凝縮していて少し甘みもあるが、旨みも十分でタンニンはきめが細かく柔らかい。アリアニコらしい強い酸味が全体を引き締める。モダンで親しみやすいがタウラージらしさ、アリアニコらしさをしっかりと残しているかなりレベルが高いワインである。生産本数は年間約2,000本。タウラージは2005年に続く2回目のリリースで、まだ彼らが目指す所まで完全に辿り着けているわけではないと思うが、それにしてこのクオリティ。やはりタウラージ(特に高地の)、恐るべしである。

約2時間滞在して別れを告げる頃には日がすっかり落ちて外は冷え込みが更に厳しくなっていた。しょぼしょぼ降る晩秋の雨の中、次の目的地に向かう。
by taurasista | 2011-01-08 20:24 | カンティーナ訪問