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少し前になるが、オーナーのOさんに声をかけていただいて西麻布の名店『ヴィーノ・デッラ・パーチェ』の10周年ディナーに参加してきた。うつろいやすい東京のレストランシーンでこういうコアなお店が10年間も続いているのは、開店以来お店の顔として、そしてイタリアワインの伝道師としてお店を取り仕切る内藤師匠とイタリア料理とワインに限りない情熱を注ぐOさん、そのお二人のコンビネーションあってこそだと思う。是非この先10年、20年と続いて東京のイタリアンの歴史を背負うお店となって欲しいものだ。

今回のテーマは中部イタリア。自分から進んで選ぶことのないタイプのワインを久しぶりに味わうよい機会になった。うっかりしていて料理の写真を消してしまったのでワインのみご紹介。

Extra Brut 2001 (Bruno Giacosa)
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言わずと知れたBruno Giacosaがロンバルディア州(確かOltrepoのエリアだったと思う)のピノ・ネロ100%で作るスプマンテ。ブラン・ド・ノワールらしく力強い。

Trebbiano d'Abruzzo Maria Cvetic 2006 (Gianni Masciarelli)

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最近めっきり減ったびしっと樽がかかった白ワイン。ただ凝縮感があり、ミネラルと酸がびしっと決まっているので、決していやらしさはない。久々にこういうタイプのワインを飲んだが、たまに飲むと非常においしく感じる。

Chianti Classico 2004 (Brancaia)
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所謂モダンなワインで、ピュアなサンジョヴェーゼの個性よりも樽とフランス品種のニュアンスを強く感じる。強さに価値を求める人にとっては、いいキャンティなのだと思う。師匠曰く「アングロサクソン化されたワイン」。

Montepulciano d'Abruzzo Maria Cvetic 2005 (Gianni Masciarelli)
Torrione 2004 (Petrolo)

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Maria Cveticはモンテプルチャーノらしい爆発的な果実味が持ち味。凝縮感が素晴らしい。酸、タンニン、フルーツ、全てがハイトーン。たくさんは飲めないが、一杯のインパクトが非常に強いタイプ。
Torrioneはとてもモダンなタイプのサンジョヴェーゼ。私は「スーパートスカーナのメルロー」と誤答・・・。

Moscato di Noto 2007 (Planeta)
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やはり甘いワインをブラインドで当てるのは難しい。「モスカートならわかる!」との発言の後にこれが出てきたのでちょっとばつが悪かった・・・。甘すぎず、べたつかず、厭味のないなかなかの甘口。

馴染みのイタリアを愛する人たちを中心にいろいろな話題で盛り上がる大変楽しい夜だった。Oさん、そして参加されたみなさま、ありがとうございました!
by taurasista | 2010-07-27 22:42 | レストラン(日本)

いよいよ最終日。今回のツアーで初の快晴。Savignoの中心の広場に面したカフェで朝食を取り、雑貨屋で水などを仕入れてマルペンサまでのドライブに備える。今回最後の食事(ランチ)に選んだのはCaffè La Crepa。ロンバルディア州の南部CremonaとMantovaの中間に位置する小さな町のトラットリアだが、イタリアでの評価は非常に高く、Gambero Rossoでは長年3本エビを維持し続けている名店中の名店である。

Savignoを10時ごろ出発し、Cremonaの町を手短に観光してからお店に向かう。Cremonaからの国道S10が平らで一直線なのが、ワインの産地よりも消費地というこの地方の特徴を表している(ワイン産地でこういう真っ直ぐな道が続くのはプーリアぐらいだろうか)。S10を外れてすぐにIsola Dovareseに到着。お店はこんな小さな町には不釣り合いな大きさの広場の一角にあった。

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このお店は非常に明確な個性を持っている。まずワインは自然派をイタリア以外からも広く取り揃えている。ワイン産地でない分、地元のものに縛られず品揃えできるのが幸いしているのだろう。オーナーによると10年以上前から自然派を集めているとのこと。そして料理で特徴的なのは川魚。この地方は小川や沼が多く(すぐ近所にあるdal Pescatoreの裏手も川だった)、そこで捕ったウナギやluccio(カワカマスの一種)などがメニューに並ぶ。今回はグラスワインの種類が多いので、料理に合わせてグラスでいただくスタイルにした。
(こういう感じで沼が散在している)
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まずは食前酒から。
Franciacorta Brut Nature s. a. (Barone Pizzini)
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ワインの名前通りオーガニックの認証を得ている生産者。シャルドネ100%にしてはかなり肉厚だった記憶あり。

【前菜】ウナギのマリネ
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強めのヴィネガーが食欲を刺激する。ウナギの質も肉厚でとてもいい。

ウナギにはアルザスのCremant d'Alsaceを。
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【プリモ】白玉葱のスープ
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オニオンスープだが味は甘め。おそらく甘みの強い玉葱なのだろう。お腹の調子が完調ではなかった今回のツアー、長旅の前なので用心してプリモはスープにしたのだが、とてもお腹に優しく滋味深い料理だった。

こちらに合わせたのは再びアルザス。
Gentil de Katz 2008 (Clément Klur)
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ピノブラン50%、ピノグリ25%、ゲヴェルツ25%のブレンド。ブレンドが示す通り、少し甘みがあり優しい味わい。

【セコンド】Storione del Poを蒸したもの
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淡白で少し臭みのある魚。魚の日本名は不明。

こちらに合わせたのはこのワイン。
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見るからに変態ワインだが、その正体はこちら。
Aramaico 2007 (Sacrafamilia)
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オルトレポ・パヴェーセのエリアで作られる変態自然派ワイン。品種はリースリング100%。ネットで調べる限りShumei(日本発の自然農法)に帰依した作り手であるようだ。味わいはいかにも高品質の変態系ワインで自然な甘みと分厚さが印象的。ただリースリングの特徴をはっきりと感じとることはできない。

このお店のもう一つの名物であるアイスクリームをいただいたあとは、オーナーに連れられてセラー見学。セラーはそれほど広くはなかったが、結構掘り出し物がある。K君は古い白(Mario SchiopettoのMuller Thurgau 88年、PieropanやTerlanoの80年代など)を中心にお買い上げ。今思うと自分も買っておけばよかったな、と少し後悔・・・・・。

こうしているうちに出発予定時間をだいぶ過ぎてしまった。梱包用の箱をもらい、smartの狭いラゲッジスペースに押し込んで、A1を北上しマルペンサに向かう。到着は18時過ぎ。車を返却し、到着ロビーでちょうどこの日到着したYさんと会って情報交換をしながら荷造りをし、JAL418便にチェックイン。

2ヶ月半かかった今回のツアー日記もようやくこれで終了。引っ越しを控えている関係で当面アップの頻度が落ちると思いますが、引き続きよろしくお願いします!
by taurasista | 2010-07-23 23:32 | レストラン(イタリア)

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夕食はda Amerigoへ。昨年までGambero Rossoでトラットリアの最高評価3本エビ&ミシュランの星を連続して獲得していたイタリアきってのトラットリアである(今年は2本エビに降格)。三越のイタリア展に定期的に出店したり、Eatalyでその加工食品が販売されているなど、日本でも手広く活動しているこのお店、一部では近年コマーシャルになってややクオリティが落ちた、との声も耳にしたが、さてその実態は?

お店があるのはSavignoというボローニャから約30分の小さな町。まだ明るいうちに到着したので町をゆっくり散歩してみたが、別荘風の建物が目立つ。おそらく、ボローニャあたりで仕事を持つ人たちが週末をここで過ごすのだろう。辺りはロマーニャらしく緑の丘が続いていて、心和む風景である。
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目抜き通りには質の良さそうないい感じの肉屋が数軒。町の端っこの公園にはなんと牛乳の量り売りの自動販売機が!(下の写真) やはりイタリア屈指の酪農地帯だけはある。
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お店には20時過ぎに入店。内装は昔の雰囲気を生かした素朴な感じである。オーナーのAlberto氏と話しながらワインとメニューを選ぶ。
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この写真からは読めないかもしれないが、メニューにはとても魅力的な料理がずらりと並んでいる。ワインはせっかくだからランブルスコを探求しようということで、Alberto氏がランブルスコを3種類選んでくれることになった。

まず料理から紹介するが、結論から言うとどの料理も極めてレベルが高い。伝統料理をベースにして、シンプルに素材を美味しく食べさせるのがこのお店の料理の基本的なコンセプトだと思うが、どの料理も一工夫あって、かつ軽やか。思わず唸ってしまう料理もいくつか。

【前菜】牛肉のたたきと夏トリュフ
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肉はBianca ModeneseというSlow Food Presidium(小規模生産者の高品質食材を支援するスローフード協会のプロジェクト)にも選ばれているもの。同じたたきでもピエモンテのものよりは脂肪が多く、味わいも柔らかい。トリュフとオリーブオイルのソースが絶品。

【プリモ】トルッテリーニ・イン・ブロード
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この地方の典型的なプリモのTortellini in Brodo。何度も食べたことのある料理だが、澄みきったブロードと小さな詰め物入りパスタの織りなすハーモニーには言葉を失う。今回のツアーのベスト料理。

【セコンド】サーロインと夏トリュフソース
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前菜とソースがかぶってしまったのは失敗だったが、こちらも十二分に満足のいく仕上がり。

【ドルチェ】バニラのアイスクリーム
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見た目は何の変哲もないバニラアイスにバルサミコをかけたものだが、アイスクリームの軽やかさは経験したことがないレベル。

ワインはランブルスコの異なる亜種3種類の比較試飲。

1. Lambrusco di Sorbara del Fondatore 2007 (Cleto Chiarli)
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まずはSorbara種から。このワインは瓶内2次発酵で澱抜きをしていないので(これがランブルスコの伝統、という話)、飲む前に大きなグラスに全部中身を移す。この写真からでも澱で濁っているのがわかると思う。
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味わいは細身でやや酸っぱい。香りはヨーグルトっぽく、果実はあまり感じない。面白いワインだが、1本飲むのはちょっときつい。

2. Lambrusco Grasparossa di Castelvetro Secco (Fattoria Moretto)
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2本目はPederzanaと同じGrasparossa種。こちらは1本目とは違ってタニック。ややタンニンが突出していて、少し飲みにくい。ちなみにGrasparossaの名前は収穫時期に果梗が赤くなることに由来している。

3. Reggiano Assolo 2008 (Ermete Medici)
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ReggianoというDOCで「ランブルスコ」は付いていない。品種はSalamino。Grasparossaほどタニックで強くはなく、Sorbaraほどドライではない、との印象。3本の中ではこれが一番バランスが良かったが、やはりPederzanaには及ばない。

ワインは料理と同じレベルという訳には行かなかったが、ランブルスコの亜種の特徴が少し理解できたと思う。日本でランブルスコを飲むのは食前酒としてぐらいなので、こうして食事をランブルスコで通すというのも貴重な経験だった。

このAmerigo、同じ町でホテルも経営している。今回はそこに泊ったが、超モダンなインテリアは好き嫌いが分かれるにしても、設備は新しく、そして安いのでもしこの町に宿泊するのならお勧め。
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確か5月中に旅行記を仕上げるつもり、と書いた気がするが、もう7月も後半。残るはあと一本なので今週中にアップし完了させます!
by taurasista | 2010-07-20 23:34 | レストラン(イタリア)

翌朝はまた天気がすぐれない。La Speziaの町中では晴れ間ものぞいていたが、高速に乗って少し山の方に向かうと激しい雨になってきた。気温も10度近くまで下がりまるで冬のよう。パルマへ向かう高速A15はアップダウンが激しくsmartで走るのは大変かと思ったが、幸いこの高速は道が広く通行量が少ない。例えばA1のボローニャ=フィレンツェ間や、A4のヴェネツィア近辺とは訳が違う。そういう点では楽だったかな。

パルマに向かって下っていくにつれて天候も回復してきた。パルマ近辺は薄曇り。A1をモデナ方面に向かっていくとだいぶ晴れ間も出てきた。太陽を見るのは数日ぶりで、気分も一緒に晴れてくる。A1をModena Sudで降りて向かったのはCastelvetro di Modena。エミリア・ロマーニャの生産者を訪ねるのはこの日が初めてだが、これまで訪れた生産地とは風景が異なり、この辺りは平地となだらかな丘陵地帯が織りなす、きびしさよりも穏やかさを感じる地形である。看板もワイン生産者より酪農施設が目立つ。

今回も道に迷ったが、Castelvetroの町から出て5分ぐらい走ったところに目指すストリート名を発見。近くでまた道を尋ねて、ようやくたどり着いたのは看板も番地も何もない一軒家。目の前に畑が広がっているので、たぶんここで間違いないのだろう、と車を降りて美しい景色をしばし眺めていると、2階から当主の奥様Lauraさん(美人!)に声をかけられた。
(カンティーナ前に広がる景色はこういう感じ。)
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このPederzanaは元々当主のFrancesco(イケメン!)の一族が所有していたカンティーナ。Francesco自身はヴェネトの出身だが、パドヴァ大学で醸造を修めたのちに、この地で最高のランブルスコを作る、との強い思いを持ってこちらに移ってきた。ランブルスコにしては非常に小規模なカンティーナで、商業志向とはほど遠く、ガイドブックも一部しか掲載されていない(例えばGambero Rossoには未掲載)。

Lauraさんにカンティーナを案内してもらう。カンティーナは近年改装したとのことで、施設は全て地下。設備自体は特筆すべき点はないが、Francescoはオタク的に色々なワインを作っていることもあり、ランブルスコ用の巨大セメントタンクからバリックまでが並んでいる。
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見学後試飲に移る。まず以下の2種類のランブルスコからテースティングしたが、正直驚いた。
Lambrusco di Grasparossa Castelvetro Semisecco 2008
Lambrusco di Grasparossa Castelvetro "Cantolibero" Semisecco 2008

これまで飲んだランブルスコとは全く違う。少し甘みのある良質の赤ワインが発泡している感じで、凝縮感が非常に強い。ランブルスコの中でもグラスパロッサ種Grasparossaは最も強いランブルスコになるが、こちらのワインのパンチ力は異次元である。グレーピーで赤いベリーの香りがストレートに鼻に入ってくる。甘さはそれなりにあるが、泡と強い酸で引き締まった感じで全くだれることがない。CantoliberoはSO2を全く使っていない初のランブルスコだそう。Normaleに比べて更に果実味が鮮烈でタニック。

この他にも遅摘みのランブルスコ、シラーとカベルネのブレンド、Grasparossa100%でアマローネの手法を用いたものなど、色々なワインを試験的なものも含め作っている。出来がいいものもそこそこのものもあるが、とにかく新しい物を作り出したいというFrancescoの熱意は大したものである。

現在は日本に輸入されていないが、この秋に初入荷予定。安くて余りおいしくないワインの典型と見られるランブルスコの認識がちょっと変わる気がして、楽しみである。

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by taurasista | 2010-07-20 00:18 | カンティーナ訪問

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この日の夕食はCappun Magru。お店はRiomaggioreのはずれVolastraという小さな村落にある。村の入り口で車を停め、階段を5分ほど登った一軒家がお店になっている。
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お店は3フロア(確か)。厨房は一番上にあるのでサービスのマダムは何度も階段を行き来して大変そう。
メニューはアラカルトはなく、menu di terra(陸のメニュー)とmenu di mare(海のコース)の2種類のコースのみ。前菜・プリモは数種類から選べる。前菜は幸いにも看板料理のCappun Magruがあったので、もちろんこれを選ぶ。
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このCappun Magru、船員が船上でパン、野菜、魚を酢漬けにして食べていたのを料理にアレンジしたもので、聞いたところでは魚は最低何種類使うこと等の細かなきまりがあるという。それぞれの魚介類や野菜を異なった火通しにしているとても手の込んだ料理である。こちらのものは、聞いていた通りやはり素晴らしいの一言。

プリモはイカスミを練りこんだタリオリーニにエビ、イカ、そして空豆のソース。これも味わいのバランスが素晴らしい。
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セコンドの魚名は失念。これは普通。
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ワインリストは量はさほどでもないが、自然派を中心に世界中のものをオンリストしている。チンクエテッレの中からマダムに選んでもらったのはこちら。

Cinque Terre Costa de Sera 2009 (Litan)
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若手が集まって作っているというこのワイン、Possaを更に力強くしたタイプ。磯っぽさとミネラルが強く、味わいもかなりしっかりしていて余韻も長い。気に入った。

マダムはドイツ人(シェフはこのVolastra出身)。イタリア語、英語、ドイツ語に堪能なのと、世界的な観光地と言うこともあり、ゲストはとても国際色豊か。我々のお隣のテーブルはトロントから。若いカップルだったが世界中で食べ歩いているようで、東京の鮨のお勧めを聞かれたので「あら輝」を挙げておいた。

コースは40ユーロ前後で決して安いお店ではないが、リグリアらしい魚料理を堪能できるという点で、一度足を運ぶ価値のあるお店だと思う。チンクエテッレを訪問する方は是非行ってみてください(小さなお店なので予約は必須)。
by taurasista | 2010-07-13 21:59 | レストラン(イタリア)

リストランテ宿屋

これまでこのブログにも何度も登場した元リストランテ濱崎の名ソムリエ宿屋さんが自らの名前を冠して5月末にオープンさせた「リストランテ宿屋」。土曜日のランチ会で初めて訪問した。場所は外苑前から約5分、リストランテ濱崎のすぐ近所。いきなり外国人のサービスの方がエントランスに立っていて驚かされる。
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内装は白を基調にしたミニマルでモダンな感じ。室内は2部屋に分かれていて、我々は手前の部屋を7人で貸し切る形になった。ワインと料理は、濱崎の時と同じく、予算だけ決めて全て宿屋さんにお任せ。ではまずワインから。
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1. Franciacorta 2004 (Antica Fratta)
まずはヴィンテージのフランチャコルタで喉を潤す。非常に力強いスプマンテ。

2.Ribolla Gialla 1994 (Josko Gravner)
ここからはブラインド。酸化のニュアンスと、ごつごつしたミネラル感からCollioの変態系の作り手と予想。果実が少なく、非常にドライ。記憶をたどってRadikonの2000年辺りかと予測したが、正解はGravner。90年代前半はまだバリックを使っていたはずだが、しっかり変態系のニュアンスが出ているのは、当時から実は実験していたのか、それともRibolla Giallaの特徴なのか??

3. Alto Adige Valle Isarco Riesling Kaiton 2006 (Kuenhof)
こちらはドライなスタンダードなタイプの白。塩っぽく強く太い酸が特徴で、Valle Isarcoは当てた。品種は確信が持てず、Kernerならもっと甘みが強いので、Sylvanerかと思ったが、正解はRiesling。密度の濃い優れたワインである。

4. Pinot Nero dei Colli Trevigiani 1995 (Serafini & Vidotto)
熟成感のある赤系の果実の香り。スパイシー。ほんの少し青みがある。酸は強く、タンニンはしっかり。かなりの自信を持ってサンジョヴェーゼと答えたが、正解はなんとピノ。非常にいい熟成をしていて、今非常にいい状態。

5. Ania 1990 (Castello di Gabbiano)
杉の香りを感じたのでカベルネ主体のスーパートスカーナかと思ったが、正解はサンジョヴェーゼ(それもサンジョヴェーゼ・グロッソ!道理でウェートがある訳だ)。90年代に時々飲んでいたAnia。酸もフルーツもまだまだしっかりしていて、もう少し熟成しそうだ。

お料理は優しく日本人の趣向に合わせた濱崎と同じ系統と感じた。どの料理も素材の良さが前面に出ていて美味。

【コーンスープ】 コーンが甘い!
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【前菜盛り合わせ】 リグリアに行ってきたばかりなので、ジェノヴェーゼソースにそそられる。
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【プリモ①】 夏らしいトマトの冷製パスタ。トマトの甘さと酸味が良く生かされている。
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【プリモ②】 タコのラグー
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【セコンド】 濱崎の看板食材津南豚と牛ロース

まだ開店したばかりでお店の方向性が定まってくるまで少し時間がかかると思うが、非常にいいリストランテに成長していく可能性を存分に感じた。これからも定期的に訪問して応援していきたいと思う。
by taurasista | 2010-07-11 20:54 | レストラン(日本)

ランチ後町をしばらく散策してから訪問したのがCampogrande。アポはSilvia(Altare)に取ってもらった。こちらはElio Altare、Marc de Grazia、そして我々をアテンドしてくれた地元の有力者Tonino氏の共同プロジェクト(ちなみに、PossaもElioのアドヴァイスを受けているという)。2008年が最初のヴィンテージでまだ日本には入っていないが、オーナーとの関係から推測するに、そのうちラシーヌが取り扱うと思われる(質問はしなかったけど)。

1. Cinque Terre 2009
品種はボスコBosco 45%、アルバローラAlbarolla 35%、ヴェルメンティーノVermentino 20%。アーモンド、黄色い花、ハーブの香り。味わいは非常にミネラリーで柔らかい。

2. Rosso 2009
カナイオーロCanaiolo 50%。残りはボナミーコBonamicoなど地元品種。アルコール、マロラクティック発酵ともバリックを使用。バリックからの試飲だったので、まだ樽のニュアンスが強いが、香りはフラワリー、味わいは軽めだがきめが細かい。

3. Sciacchetra 2009
ブレンドはCinque Terreとほぼ同じだが、ややBoscoが多くVermentinoが少ない。
こちらもバリックからで、まだワインとしては全然出来上がっていないが、力強くかつ品のいい甘さがある。

4. Sciacchetra 2008
こちらはまもなくボトリング予定。蜂蜜やバターの香り。味わいはとても分厚く、非常に甘みが強いが、決してだれない。なかなか優れたデザートワイン。

Possaとは若干スタイルが異なり、複雑さではPossa、スムーズさではCampogrande、という感じか。

試飲後はワイン購入のため町中のエノテカに連れて行ってもらう。お土産会用に数本購入。雨の中をいったんホテルに向かい、夕食までしばらく休憩。
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by taurasista | 2010-07-08 21:17 | カンティーナ訪問

おみやげワイン会@自宅

イタリア遠征後恒例のおみやげ会、今回は予定していたS様邸がダメになったので急遽自宅に変更して開催。

まずはチンクエテッレ2008年 3種類の比較から。
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1. Cinque Terre 2008 (Possa)
スタートの印象は現地で飲んだ時と同じで、ミネラリーでスパイス、ヨード、白い花などが香り、塩っぽい味わいが特徴。最初は頼りなさげな味わいだが、伸びが意外に良く、アフターもしっかりしている優れたワイン。おもしろかったのは6時間後。常温で味わってみると、蜂蜜などのニュアンスが出てきて甘さがぐんと前面に出、印象がかなり変わった(この変わりようは以前ValentiniのTrebbianoで体験したのと少し似ている)。おそらくポテンシャルが相当高いワインだろう。

2. Cinque Terre 2008 (Campogrande)
訪問記が遅れて、こちらの記事が先になってしまったが、Elio AltareとMarc de Graziaの共同プロジェクトで作るワインである。非常にミネラリーなワインで、アーモンドやハーブの香り。Possaに比べるとストラクチャーがしっかりしている。こちらもなかなかのワインだが、ミッドパレット以降ぐんと味わいが伸びるPossaに対し、こちらは品が良くつつましい状態が続く点で少し劣勢かな。あと値段が高い(確か38ユーロで購入)。チンクエテッレは決して安くはないが、その中でも群を抜いた価格。日本だときっと7,000円ぐらいになるのだろうが、この値段だとちょっと買う気にはなれないかな。

3. Cinque Terre 2008 (Walter de Batte)
残念ながら訪問が叶わなかった作り手。まず色合いが全く異なる。1と2は麦わら色だが、こちらはゴールドに近い。香りも焼きりんごや少し酸化した感じなど、いかにものイタリア自然派。もちろん味わいもその系統。いいワインだが、チンクエテッレの特徴が出ているかどうかは正直わからない。

続いてこの3本。
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4. Rossese di Dolceacqua 2008 (Terrebianche)
こちらもドタキャンで訪問できなかったカンティーナ。ストロベリーの香りが前面に出てくるところはロッセーゼらしいが、この品種にしてはストラクチャーがしっかり。果実のフレッシュ感に溢れ、しっかりした酸と相まってとても爽やかで好感が持てる。

5. Lambrusco Grasparossa di Castelvetro 2009 (Tenuta Pederzana)
このカンティーナのことは訪問記で詳しく書くが、非常に面白い作り手である。ランブルスコの中でも最もパワフルなGrasparossa種で作られるフルーツがぐっと詰まった迫力あるワインだが、残念ながらこのボトルは少し状態が悪くフルーツが余り出てこない。残念。

6. Lambrusco Grasparossa di Castelvetro Cantolibero 2009 (同上)
作り手曰くランブルスコで最初のSO2未使用のワイン。 こちらがまさに上で書いた印象通り。これを飲むときっとランブルスコ観が変わるだろう。

続いてはこの2本。
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7. Barolo 2004 (Elio Altare)
ピエモンテに行った後には必ず登場するAltare。今回はノーマルのバローロだがさすがに旨い。やはり早飲みするバローロとしては頂点の作り手の一人だろう。

8. Colli Orientali del Friuli Schioppettino 2007 (La Viarte)
Y氏持参(ありがとうございました!)。滑らかで素直な作りで広い層に好まれそうなワイン。スキオペティーノ種というと、スパイシーさが特徴との記憶があるが、このワインに関してはスパイシーなニュアンスはなし。最近この品種とはご無沙汰だったので、近々Dorigoあたりのものを飲んで特徴を再確認したい。
by taurasista | 2010-07-05 21:56 | ワイン会