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Auguri!

昨日イタリアから嬉しい知らせが。
2年前の訪問時に意気投合して、以来時々メールをやり取りしているMorellaのオーナーLisaから連絡があり、
Gambero Rosso 2010(出版はまもなく)でPrimitivo Old Vines 2007が初のトレ・ビッキエーリを獲得したとのこと。
これでMorellaの認知度がぐっと上がることは間違いない。おめでとう、Lisa。
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by taurasista | 2009-09-29 21:03 | ワイン(イタリア)

続いて90年の3本。まずはブラインドをやってみた。ラインアップは
トスカーナからSammarco
ピエモンテからDarmagi
ボルドーからDomaine de Chevalier
の3本。

どのワインも非常にレベルが高い。一番かちっと感が強いワインがボルドー、アーシーで酸が一番びしっとしているのがSammarco、甘味が強いのがDarmagi、と読んで全問正解。

Domaine de Chevalier 1990
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品種:カベルネ・ソーヴィニオン、メルロー、カベルネ・フラン、プチ・ヴェルド(割合は不明)
AOC:Bordeaux, Pessac-Leognan

いいボルドーをレストランを飲むのは何年振りだろう。最後がいつだったか、全然覚えていない。ボルドーがテーマのワイン会には間違っても行かないし。このワイン、ロンドンに住んでいた10数年前に確かSelfridge's(デパート)で購入、引っ越し荷物と一緒に持ち帰ったもの。パワーよりもエレガントさが特徴で、グラーヴのワインだからアーシーなニュアンスがあるワインだという記憶があり、同じ傾向にあるSammarcoと一緒だと面白いかな、と考えて選んでみた。
シャトーの詳しいスペックは改めていくつか文献をチェック。畑はPessac-Leognanの最も西に位置し、ボルドーの中でも最も冷涼な気候の一つとのこと。その特徴がよくワインに現れているのだという。

香りはボルドーのカベルネらしい、カシス、杉といった要素が基調。少しスモーキーな感じもある。味わいは「端正」という言葉がぴったり。フルーツ、タンニン、酸がそれぞれびしっと背筋を伸ばして綺麗な隊列を組んでいる、という感じ。緻密で素晴らしいワインだが、欲を言うと少し優等生すぎるかもしれない。

Sammarco 1990
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品種:カベルネ・ソーヴィニオン95% サンジョベーゼ5%
生産者:Castello dei Rampolla
所在地:Panzano (トスカーナ州)
Vino da Tavola(現在はIGT Toscana)

Castello dei Rampollaはキャンティ・クラシコ地区で最初にカベルネとフレンチオークを使い始めた生産者の一つである。このSammarcoはカベルネ主体の『スーパー・トスカーナ』のトップランナーとして古くから高名なワイン。最初のヴィンテージは1980年。

Sammarcoで印象に残っているのは85年。3度ほど飲んだことがあるが、飲む度に感銘を受けた。カベルネにしては細身だが、エレガントで見事なアフターを持つワインだったと記憶している。さて、この90年だが、85年に比べるとややふくよかさがある。その他の特徴は似ていて、カシス、スパイス、たばこ、土っぱさといった香り。強く美しい酸が清涼感を与えている。やはりアフターは見事。明確な個性がある素晴らしいワインで、個人的には3本の中で一番好き。

Darmagi 1990
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品種:カベルネ・ソーヴィニオン100%
生産者:Gaja
所在地:Barbaresco (ピエモンテ州)
Vino da Tavola(現在はIGT)

泣く子も黙るGajaである。Darmagiとはピエモンテ方言で「なんてこった!」という意味だそうで、ネッビオーロを抜いてカベルネを植えるAngelo Gajaに対して父親が叫んだという有名な逸話がある。

3本の中では一番甘味が強い。カベルネらしさは存分に発揮されていて、ボディもタンニンも酸も非常にしっかりしているが、全体的に温かみがあり、フレンドリー。Domaine de Chevalierと好対照で、いい意味で隙がある。とてもイタリアらしいキャラクターと言っていいかもしれない。

さて料理だが、プリモはこちら。
【蝦夷鹿のパッパルデレ】
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いかにも秋らしい料理。ソースが美味!Sammarcoとの相性は最高。

セコンド。
【鴨のロースト】
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ジャムを使って少し甘めの味付け。

全体的なレベルが非常に高い会で参加者はかなり満足してくれたよう。主催者としては嬉しい限りである。次回は来月後半にテーマ「ピエモンテの89年」で開催の予定。

いつものようにインプリチトに流れ、最近良く会う心臓外科医O君(高校のクラブの後輩でもある)などが合流して26時前までおしゃべり。充実した一日だった!
by taurasista | 2009-09-27 22:50 | ワイン会

毎年のことだが、夏が終わり涼しくなると急にいい赤が飲みたくなる。秋第一回のワイン会のテーマは「カベルネ」。だいぶ前から温めていた企画で当初はイタリア・ボルドー・カリフォルニアの90年飲み比べのつもりだったが、カリフォルニアの適当なものが入手できなかったので(RidgeのMontebelloが見つからず!)、結局イタリアメインでボルドーを1本という形になった。場所はいつものデル・グースト。

ではまずワインから。

Montevetrano 1998
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品種:カベルネ・ソーヴィニオン60% メルロー30% アリアニコ100%
生産者:Montevetrano - Silvia Imparato
所在地:San Cipriano Picentino(カンパーニャ州)
IGT:Colli di Salerno
評価:Gambero Rosso=3 bicchieri

このカンティーナは2回訪問したことがあり、カンティーナやワイン自体について詳しいことは訪問記としてアップ済みなのでそちらをご覧いただきたいが、生産地としてのカンパーニャの素晴らしさを世間が再認識するうえで、大変重要な役割を果たしたエポック・メイキングなワインである。初ヴィンテージは91年、コンサルタントはリカルド・コタレッラが当初からずっと担当。

カベルネの世界で、モンテヴェトラーノはテーラーに例えるならナポリ仕立て(ボルドーはロンドン)。ストラクチャーの強さではなく、しなやかさが特徴。それがこの98年からもはっきり感じ取ることができる。熟成して全体的に角が取れていることもあるが、どんどん飲めてしまう。香りはカシスにアーシーさが基調。今回のメンバーは7名だったが、あっという間にボトルは空になった。

Vigna d'Alceo 1996
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品種:カベルネ・ソーヴィニオン90% プチ・ヴェルド10%
生産者:Castello dei Rampolla
所在地:Panzano (トスカーナ州)
IGT:Toscana
評価:Gambero Rosso=3 bicchieri

続いてはトスカーナからVigna d'Alceo。このRampollaはキャンティ地区の中心にありながら、古くからサンジョベーゼよりもカベルネ主体で少量のサンジョベーゼをブレンドした所謂『スーパー・トスカーナ』のサンマルコSammarco(あとで出て来ます)で有名なカンティーナ。サンマルコに加えて96年から生産されているのがこのVigna d'Alceo(*)で、ファースト・ヴィンテージは非常に高い評価を受けガンベロ・ロッソでは年間最優秀ワイン賞を獲得している。なお、コンサルタントはサッシカイアSassicaiaで有名なジャコモ・タキス。
(*)最近のヴィンテージはd'Alceoという名でリリース。おそらくワイン法の関係でVigna(ブドウ畑)を削除する必要があったのだろう。

このワインは2つの点でとても思い出深い。まず、最初にインターネットで買ったワインであること(99年にPeckのサイトで2本購入)。そして、7年前に知人に頼まれ、とあるメディアに出た時にトピックとしたのがこのワインだったこと。前年に飲んだ際の印象が強烈だったのである。ディテールは最早思い出せないが、その凄味は今でもはっきり覚えているので、更に8年の熟成を経て一体どういうワインになっているのかとても楽しみだった。

色はまだかなり濃い。カベルネらしいカシスや杉の香りがグラスから湧き出てくる。スパイス、土っぽさもある。フルボディーで筋肉質、まだまだ全体的には硬めだが、とてもジューシーなのでどんどん喉を滑り落ちていく。とても肌理が細かく緻密な構成で、最初から最後まで全くだれない。やっぱり素晴らしいワインだ。ピークに達するまではもうしばらく必要。その時の状態を是非確かめてみたいが、もうストックがない。。。。。

お料理はいつものようにお任せにした。今回は前菜まで紹介します。

【前菜①:小さなバーニャ・カウダ】
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【前菜②:トリッパの煮込みとウサギのパテ】
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こちらのパテは本当に旨い!

最近は地場品種を中心に飲むことが殆どで、自分から進んでカベルネを選ぶことはまずないが、やっぱり美味しいものは美味しいことを改めて認識させられた。残る90年の3本と料理は次回書きます。
by taurasista | 2009-09-27 15:03 | ワイン会

水曜日はMさんのアレンジでパーチェの「蔵出し会」だった。内藤師匠が取り仕切るこちらのお店はイタリアワインオタのいわば聖地。私も開店以来定期的に訪れていて(毎月来ていたこともあった)、内藤師匠だけでなくオーナーのOさんにも大変お世話になっている。
今回のテーマは「北イタリア」とだけ聞いていたが、実際にはオルトレポ・パヴェーゼOltrepo Pavese。泡から甘まで全てオルトレポ尽くしというとんでもない企画。

オルトレポと言ってもどんなワインなのかすぐにイメージすることは難しい。Oltrepo Pavese DOCは場所で言うとミラノの南約50kmのピエモンテとの州境。ミラノからだと修道院で有名なパヴィアPaviaを過ぎてポー川を渡った辺りで中心都市はヴォゲラVogheraである。ネットで検索する限りOltrepo PaveseはBarbacarloというワイン以外は殆ど日本に入ってきていないようだ。内藤師匠によると、生産量自体は非常に多いものの、大半がミラノで消費される地酒的な存在だからとのこと。確かにミラノのトラットリアのハウスワインには良くオルトレポが使われていた気がする。

まずはワインリストから。知っているものが一つもない!

【泡】Oltrepo Pavese Pinot Nero Metodo Classico Millesima to "Anteo Nature" 2003 (Anteo)
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【赤】OP Bonarda Cresta del Ghiffi 2006 (Agnes)
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【白】
OP Riesling Italico 2008 (Pietro Torti)
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OP Riesling Renano Vigna Martina 2002 (Isimbarda)
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【赤(微発泡)】Ultrapadum 2007 (Bisi) これはIGT Provincia di Pavia
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【赤】
OP Riserva Villa Odero 1991 (Frecciarossa)
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OP Ronchetto di Maga 1979 (Barbacarlo)
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【甘】Venere 2006 (Percivalle) これもIGT Provincia di Pavia
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エチケッタといい味わいといい、ローカル色が非常に強い。どれも味わいは決して洗練されてはいないが、一緒に供されたいかにもイタリアのオステリアで出てきそうな料理とのアッビナメントは抜群。現地で食事するのと近い感覚を味わえた。東京にいながらこういう楽しみ方を与えてくれるとは、さすが。

K君とインプリチトに寄ってから帰宅。インプリチトでいただいたのはこちら。
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Camartina 1999 (Querciabella)
スーパートスカーナを自分で選ぶことはまずないが、このワインは気になる。全体的に落ち着いていて、アーシーな感じが主体。素姓の良さを存分に感じるが飲み頃はもう少し前だったかも。カベルネ70%、サンジョベーゼ30%のブレンド。

翌日もディナーなので1杯だけにして2530ごろ帰宅。
by taurasista | 2009-09-19 14:02 | ワイン会

仕事が落ち着いていたので今日は午後お休みを取って一足早くシルバー・ウィークをスタートした。今日は別に用事はないので、まずはいいランチを食べようということで、昨日K君にもらった「大人の週末」誌に載っていた大井町の蕎麦屋へ。品川丼を食べるつもりで13時半過ぎにお店に行ったが、もうご飯ものは残っていなかった。残念。

さて、今週はイタリアン・ウィーク。水曜日=ヴィーノ・デッラ・パーチェ、木曜日=アクアティコ。今日はお休みで明日はインシエメ。全部記事をアップする予定だが、まずは昨日のアクアティコから始めます。

こちらのお店のことを最初に聞いたのはインプリチトのMさんからだった。Mさんのイタリアン経験値は間違いなく日本でトップ3に入るが、経験値が高い分、評価も厳しい。そのMさんがこちらの井上シェフの才能を買ってリピートしているという。これだけでまず一度試す価値が絶対にある。更に同じくインプリチトのMKさん曰く、シェフは近い将来日本のイタリアンを代表するシェフになれる才能の持ち主では、とのこと。こういう情報をキャッチしたら一度行かずにはいられない。

お店は溜池の交差点の近くにある。入ってすぐ左側がオープンキッチン。その脇の通路を抜けると客席。席数は30弱というところか。同行者よりも先に着いたので、FerrariのNV Brutをボトルでオーダーして、先に軽く飲み始める。同行者2名は程なく到着。

メニューはお任せにした。前菜4皿、プリモ1皿、セコンド1皿、ドルチェというコースだが、面白いのはセコンドの後にプリモが来ること。麺の量はお腹の具合に合わせて選べる。では前菜からご紹介。

【前菜① 鮮魚のカルパッチョ・ミスト】
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グラスで覆われた形で登場。ちょっと意外なプレゼンテーションだが、グラスの中には煙が封じ込められていて、これで軽~く生魚をスモークしている。
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魚の質もスモークの程合いもばっちり。非常に期待を持てるスタート。

【前菜② 生野菜と蒸し野菜 秋トリュフの香り】
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これがシェフの看板料理。約30種類の野菜をアンチョビとケッパーのソースで。上には秋トリュフをたっぷりスライスしてくれた。野菜の種類と産地のリストはこんな感じ(私はキュウリが食べられないので、私の皿からは抜いてもらった)。
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野菜野菜した料理は正直余り好きではないのだが、これは野菜の味と蒸し加減、そしてソース、どれも素晴らしく、これならいくらでも野菜を食べられる気がした。

【前菜③ 赤座海老のコンフィ】
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これも予想とは全く違う形で登場。コンフィというよりもスープ仕立てと言った方がわかりやすいかもしれない。エビを取り巻いているのはオクラだったっけ?(記憶が曖昧だが、とろみがあった)。エビとスープの味の相性、そして食感の調和がばっちりで、これも文句なしの一皿。個人的には前菜でこれが一番気に入った。

【前菜④ フォアグラのソテーとマンゴーのジェラート】
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フォアグラの下に敷いてあるのはワイルドライスをおかき状にしたもの。いいトラミネールがグラスで欲しくなる味!

【 比内地鶏のロースト】
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ソースは確かマスタードベースだったと思う。使われているのはにらの花。個人的にはもう少し火が入っている方が良かったが、これも非常に美味しい。

【 和牛イチボ肉のバヴェッティーニ】
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40・60・80gと量を選べる。強気に80gにしたけれど、途中で急にお腹が一杯になりギブアップ。きんかんのジャム(皮入り)で甘みと苦みを加えるなど、面白い料理だったので残念・・・・。

【桃のコンポート ミントのソース】
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ドルチェもレベルが高い(桃フェチということもあるが、最近食べたドルチェの中ではこれが一番)。蜂蜜を泡立ててトッピングしている。

スプマンテの次は持ち込ませていただいたこのワイン。
【Langhe Arborina 2001】
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品種:ネッビオーロNebbiolo 100%
生産者:Elio Altare
所在地:La Morra(ピエモンテ州)
DOC:Langhe Rosso
06年4月カンティーナで購入

Elio Altareの自宅兼カンティーナの前に広がる畑がアルボリーナArborina。AltareはこのArborinaのネッビオーロ100%でBarolo ArborinaとLanghe Arborinaの2種類のワインを作る。違いは熟成方法と期間。どちらも熟成にはフレンチバリックのみを用いるが、Langhe Arborinaは新樽100%で18か月、Barolo Arborinaは新樽は20%のみで熟成期間は24か月である。Langheの生産本数は非常に少なく、だいたい年間200ケースなので、入手が非常に難しい。
香りの主体はバラ、スミレ、土っぽさといったところ。グラスに鼻を近づけなくても分かる位のボリュームがある。バリックのニュアンスは全く感じない。味わいはすっかりこなれていて、フルーツ、タンニン、酸はどれもたっぷりあるがとても柔らか。分厚いが全く重くはなく優美さがある。アフターも長い。豊満かつ円満でたぶん誰が飲んでもおいしいと思うワインだろう。La Morraの特徴とAltareの目指すワインのスタイルが明確に表現された素晴らしいワイン。久しぶりにSilvia Altareにメールして感想を伝えよう。

さてこのアクアティコ、お店としてトータルで見るとまだ発展途上だという気がする。ワインリストはもう少し高級感を出したほうがよいし、席はもう少しスペースを取ったほうが料理の格にふさわしい。プリモを最後に持ってくるのは恐らくセコンドをしっかり食べて欲しいからだと思うが、全体的にクレアティーヴォな料理が多くフレンチ的な要素があるので、イタリアンとして勝負するならイタリアンとしてのアイデンティティを打ち出すためプリモをアピールする方がいいのでは、という気もする。なんて厳しいことを書きたくなるのも、やはりシェフのセンスが素晴らしいから。それを更に強く食べ手に伝えるために工夫・改善できるところには是非取り組んで欲しいと切に願う。お店としての成長を確かめるために、今後定期的に訪れてみたい。
by taurasista | 2009-09-18 18:24 | レストラン(日本)

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昨日に続いてピエモンテのレストラン。今日は2006年4月に訪れたda Cesareを紹介します。

このお店はレストランガイドには掲載されていない。オーナーシェフのCesare Giaccone氏は頑固親爺で有名で、ガイドへの掲載は断り続けているという。にもかかわらず、その独創的な料理を求めて世界中から有名シェフを初めゲストが集まる。例えば、イチゴとバルサミコ酢の組み合わせ。今では特に珍しくもないが、これは彼が始めたのだそうだ。

お店はAlbaretto della Torreという小さな村にある。我々の定宿のCastiglione Fallettoから狭い山道を30分弱登ったところ。こんな小さな村なのにお店の場所がわからず、地元の人に教えてもらう。それもそのはず、お店は看板のない普通の家。その庭に通じる裏口が入口である。

建物に入るといきなりキッチン。ここでシェフが悠々と下ごしらえをしている。横の暖炉では名物の子山羊が焼かれている。(ちなみに、この家はシェフの生家で、彼はこのキッチンのある場所で生まれたそうである!)
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メニューは1種類、おまかせのみ。下ごしらえを手伝う年配の女性が一人いる他はシェフが全て調理する。サービスはここで数年働いているという日本人の20代半ばの女性。働き心地が良いので居ついてしまったとのこと。仕事の合間にワイン生産者を巡ったりしているのだそうだ。

料理はシェフの創意溢れる素晴らしいもの。下の写真は鴨のオレンジソースサラダ。シェフは果物の使い方でも多くの料理人に影響を与えたのだそうだ。
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そしてセコンドは勿論有名な子山羊。とてもジューシーな仕上がりで大満足。
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こちらもシェフが引退する前に一度は行っておくべきお店だと思う。行く場合は席数が少ないので早目に予約するのが無難だろう。
by taurasista | 2009-09-15 20:54 | レストラン(イタリア)

2007年秋以降のイタリア訪問記は全てこのブログにアップしたが、それ以前に訪れたカンティーナやレストランはまだ一部しか紹介していない。もうどれも3年以上前で記憶がぼんやりしてきた所もあるし、レストランはその後経営が変わったり閉店してしまったところもあるかもしれないが(例えばアップ済みの長らくミシュラン2つ星を維持していたFlipotは1,2年前に閉店)、直近の経験の合間合間にちょこちょこ書いていこうと思う。今日はその第一弾でピエモンテのリストランテ・ピノッキオ。訪問は2005年4月。当時ミシュラン1つ星で現在も星を維持している。

日本からの便が発着するマルペンサ空港からバローロのエリアまではだいたい2時間半。今なら思い切って空港からそのまま行ってしまうが、この時はまだそこまで慣れていなかったため、空港から近いところで宿泊&夕食のプランにした。ただランゲ地方とは違ってこのエリアだと選択肢が限られる。★付きだと、3つ星のAl Sorriso、2つ星(05年当時は1つ星)のVilla Crespi、そしてこのピノッキオ。

このお店はボルゴマネーロというこのレストラン以外目ぼしいものは何もない場所にある。宿泊したホテルから小雨の中を約10分歩いて到着。

料理は全体的にしっかりした味付け。特に塩は強かったが、どれもかなりレベルは高かった。一番気に入ったのはリゾット。このエリアは穀倉地帯で米を非常によく食べる。メニューに載っているリゾットの数もパスタより多いぐらい。これはサルシッチャと野菜のリゾットだが、これまで食べたリゾットの中でもベストかも。
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その他料理で特徴的なのは、この地方の名物料理はロバの煮込みだということ。折角なので試してみた。かなり臭みのある肉らしく、色々なスパイスで相当長時間煮込んでいてようだが、まあこれはわざわざ食べなくてもいいかな、という感じ。

ワインはまずはこの後訪問予定のMario Schiopettoのその名もMario Schiopetto Bianco 2002。シャルドネとフリウラーノのブレンド。しっかりしたボディとフレッシュ感を持つなかなかの白だった記憶が。そして、メインの赤はこちら。
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Barolo Riserva Villero 1985 (Vietti)
最良年のみリリースされ、毎回エチケッタが変わるこのワイン、非常にレアなコレクターズ・アイテムである。非常にストラクチャーがしっかりした男性的なバローロ。

食後はセラーを見せてもらう。ピエモンテのいいお店のセラーに必ず飾ってあるもの、と言えば
●Romano Levi
●Bartolo Mascarelloの手書きボトル
である。ご多分に漏れず、こちらにもしっかり。これだけでなく、ワインの品揃えも素晴らしく、かつ値段も抑えめだった(現在も値付け方針が変わっていないといいけれど)。
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サービスはとてもプロフェッショナルかつフレンドリーで、なかなか居心地のいいお店だった。一般的な訪問ルートからは外れているが、機会があれば訪れて損はないお店だと思う。
by taurasista | 2009-09-14 21:49 | レストラン(イタリア)

第一回スピネッタ会(2)

<フレッシュポルチーニのタリアテッレ>
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シーズンに入ったばかりのポルチーニ。こちらはフィンランド産とのこと。これは至って普通な感じ。

赤の1本目はこちら。
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Nude 2004
品種:アリアニコAglianico 100%
生産者:Cantina Giardino
所在地:Ariano Irpino(カンパーニャ州)
IGT:Aglianico d'Irpinia
価格(購入店):5,000円(ゆはら)
インポーター:イタリア商事
評価:Gambero Rosso=2 bicchieri+

スパイス、プラムが基調で、アリアニコらしい湿った大地の香りもある。ミディアムボディーで滑らかで優しい味わい。パワフルなワインではなく、柔らかで静かな余韻が長く続く。こちらもお友達ワインだが、オーナーのDanielaやAntonioの優しさが表現されているワインと言ってもいいかもしれない。こういう飲み疲れしないワインは何度飲んでもいいものだ。あともう一段エネルギー感があれば本当に申し分ないワインだと思う。

セコンドは『北里八雲牛のタリアータ』だったが、カメラのバッテリーが切れて写真は撮れず。
赤の2本目はこちら。
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Barbaresco Riserva Paje 1997
品種:ネッビオーロNebbiolo 100%
生産者:Roagna
所在地:Barbaresco(ピエモンテ州)
DOCG:Barbaresco
価格(購入店):8,000円(酒喜屋)
インポーター:ラック・コーポレーション
評価:不明

97年は非常に暑い年で早く飲み頃が来るヴィンテージなので、今とてもいい状態かなと思い選んでみた。このRoagnaはとても歴史がある作り手だが地味なことが災いしてか日本にはしばらく入っていなかったが、Barbaresco Crichet Paje 1999がエスプレッソ誌で満点(20/20)を獲得したことも影響したのか、最近ネットショップを賑わすようになった。
いかにも、な古典的なネッビオーロである。香りはさほど強くはなく、少しピークを越えた感もある。フルーツよりも森の下草や土といった要素が強い。味わいはすっかり丸くなっていて、タンニンも至って丸く穏やか。余韻はそこそこ長い。エレガントないいワインだとは思うが、あと一、二歩パワーが残っていればな、という感を持った。

13時にスタートして終了は16時過ぎ。まだまだ外は明るいので、テラスで飲み直すことにして、広尾のエノテカへ。ショップの外のテラスでピッチ良くシャンパーニュなどを空ける。調子に乗ってもう一軒行ったら、さすがに酔いがまわってきて、21時過ぎに退場。その晩から翌日は全く使い物になりませんでした・・・・・・。

スピネッタ会は2か月に1回、定期開催することになった。晴れた休日の午後に時間を気にせずおいしいワインを色々飲むのは本当に気分がいい。今から次回が楽しみ!
by taurasista | 2009-09-08 21:48 | ワイン会

第一回スピネッタ会(1)

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先週土曜日は記念すべき第一回のスピネッタ会だった。どうして「スピネッタ」会かと言うと、今回ゲストに予定していた方(結局不参加になってしまった)が「スピネッタ」似だからである。主催者のMさんと飲んでいる時にこのネタで盛り上がり、そのまま会の名前になってしまった!
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場所は広尾「リストランティーノ・バルカ」。アロマフレスカ系のお店で、場所は初代アロマフレスカのあったところ。この場所はまだアロマフレスカが普通に予約が取れた開店直後に訪れて以来、10年振りになる。

今回はお店に料理とスピネッタ1種類をお願いし、残りのワイン4種類はこちらで選んで持ち込ませていただいた。余りワインに詳しくない人も多い会なので、イタリアの地場品種を使ったワインでみんなに気に入ってもらえそうなものを選ぶ。選んだワインはこんな感じ。
Brut Metodo Classico 2006 (Murgo)
Greco di Tufo 2007 (Pietracupa)
Nude 2004 (Cantina Giardino)
Barbaresco Riserva Paje 1997 (Roagna)
これに加えてお店からLidia 2006 (La Spinetta)。

お料理は前菜3種類にプリモ2種類、セコンド1種類。
<平目と長芋のカルパッチョ ライム風味>
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平目にしっかり味が乗っていて、長芋の食感との組み合わせがgood。

<秋刀魚と秋茄子・スカモルツァのオーブン焼き>
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とてもイタリアらしい一皿だが、イタリアンをそれほど食べていない人たちには、食材の組み合わせが新鮮だったよう。秋刀魚の味が濃く、チーズに負けずにしっかり主張。茄子が両方の味のバランスを取っている。

<和牛かぶり肉とジャガイモのコロッケ 卵黄のソース>
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個人的には今日のベストの皿。濃厚な卵黄のソースがワインと素晴らしいアッビナメント。

Brut Metodo Classico 2006
品種:ネレッロ・マスカレーゼNerello Mascalese 100%
生産者:Murgo
所在地:Santa Venerina(シチリア州カターニャ近郊)
DOC:IGT?(不明)
価格(購入店):2,900円(酒喜屋)
評価:不明
黒ブドウのネレッロ・マスカレーゼのみからシャンパーニュ・メソッドで作られるシチリアの泡。要はブラン・ド・ノワール。繊細さよりも力強さで勝負するタイプで、ボディもしっかりしていて骨太な感じ。余韻もしっかりしていて、お買い得感あり。"Poor man's Bollinger"と言えなくもない。

Greco di Tufo 2007
品種:グレコGreco 100%
生産者:Pietracupa
所在地:Montefredane(カンパーニャ州)
DOCG:Greco di Tufo
価格(購入店):3,700円(酒喜屋)
評価:Gambero Rosso=3 bicchieri L'espresso=18/20
これはお友達ワイン。7月のbu会で飲んだ2006年は非常に硬く最後まで殆ど開かないままだったが、これは前日に抜栓していたこともあり、最初から本領を発揮。グレープフルーツ、白い花、蜜そしてミネラルなどが織りなすとても繊細で複雑な香り。大きなワインではないが、切れのいい酸と強いミネラル感が全体を支え、余韻は長く美しい。やっぱりエレガントで素晴らしいワインだと改めて思う。

Lidia 2006 "Reserved Selection"
品種:シャルドネ100%
生産者:La Spinetta
所在地:Castagnole delle Lanze(ピエモンテ州)
DOC:Piemonte Chardonnay
評価:不明
今回の会は12人だったので、ワインは各2本ずつ用意していたが、この「スピちゃん」は残念ながら1本がtappo(ブショネ)だったので、ほんの僅かしか飲めなかった。このワイン、かつては「樽、樽、樽」のイメージだったが、久しぶりに飲むと最近の流れを受けてかすっかりエレガントで涼しげなタイプになっていたのに少し驚いた。クリーンな作りのいいワインだと思ったが、もっと骨太でトロピカルな方がピエモンテのシャルドネらしいという気もする。

Adam 2006
品種:グレコ100%
生産者:Cantina Giardino
所在地:Ariano Irpino(カンパーニャ州)
IGT:Campania Greco
評価:不明
急遽スピちゃんの代役として登場したのはGiardinoのAdam。色合いは濃いゴールド。この手のワインに慣れていない人には白ワインがこういう色をしていること自体が珍しく、質問を受けたので、4日間と決して長くはないがマセラシオンを行っていること、また少し酸化しているせいでこういう色合いになることを説明。同じグレコでもPietracupaとは全く異なる個性で、焼きリンゴや蜜の甘い香りが前面に出る。フルーツは非常に分厚く、濃厚な味わいだが、酸とミネラルが非常にしっかりしているため、全然だれない。これもお友達ワインだが、やっぱり旨い。

残りの料理とワインは次回書きます。
by taurasista | 2009-09-07 21:57 | ワイン会

先週末のワイン(3)

Chianti Classico Argenina 2006
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品種:サンジョヴェーゼSan Giovese 95%、カナイオーロCanaiolo 5%
生産者:Podere Il Palazzino
所在地:Gaiole In Chianti(トスカーナ州)
DOCG:Chianti Classico
価格(購入店):3,024円(ゆはら)
インポーター:ラシーヌ
評価:Gambero Rosso=1 bicchiere L'espresso=15/20

赤の1本目はキャンティ。暑い日には余り重い赤は飲む気にならないので、きれいな酸があり重過ぎないキャンティを選んでみた。Il Palazzinoはキャンティ・クラシコ地区のほぼ南端ガイオーレに本拠を置くカンティーナで畑の標高は350-400m。本格的に生産を始めたのは70年代の半ばで、トップキュヴェのChianti Classico Grosso Saneseはキャンティの中でもベストの一本と評される銘酒である。

さて、Il Palazzinoのワインを飲むのは久し振り。確か最後に飲んだのは2年前にラ・グラディスカでだったように思うが(どのキュヴェかは思い出せない)、非常に綺麗な作りのエレガントなワインで好印象だった記憶がある。このArgeninaは若樹から作られたワインだが、過去の経験から期待値は結構高かった。
ところが・・・・・・。香りはちょっとひ弱で、少しジャミーな赤い果実以外の要素を感じない。味わいはフラットで、腰が弱く、全体的に曇っていてヌケが悪い。あれ、こんなはずじゃ・・・・。
コンディションの悪いボトルだったのかもしれないが、少なくともこれから判断する限りではGamberoの厳しい評価に同意せざるを得ない。期待していただけに、本当に残念。
by taurasista | 2009-09-01 22:19 | ワイン(イタリア)