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早くも3度目のアッラ・バーバ。クリスマスメニューで所謂高級食材盛り沢山、普段とは少し違う装い。では早速料理をいくつか。

お通しの一つラヴィオリのスープ仕立てに黒トリュフ。
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前菜の鮑のステーキ。まるごと一つ!
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プリモ一つ目は伊勢海老。これも半尾どーん。
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という感じでこの辺りでお腹は早くも8分目ぐらい。このあと、プリモ2皿目、セコンドの和牛ステーキで、もうあと丸一日何も食べなくてもいい!というぐらい満腹に。

ワインはこんなラインアップ。
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1. Ca'del Bosco Cuvee Prestige
これは定番ものですね。
2. Alto Adige Valle Venosta Gewurtztraminer 2006 (Falkenstein)
ゲヴェルツらしいライチーや白い花の甘い香り。この品種、往々にして甘さ、エキゾチックさが突出して、合わせる食事を限定してしまうのだが、このワインは程よく抑えが効いていて、細身だがとてもプロポーションが良く、食事ともばっちり。余韻もしっかりしている。ここのワインを飲むといつも本当にいい作り手だなぁとの感を強くする。
3. T'ara ra 2006 (Cantina Giardino)
ちょうど前回記事にしたワイン。伊勢エビに合わせるワインをグラスでお願いしたら、これが出てきた。セラーから出したてで温度が上がって本領を発揮する前に飲みきってしまったのが残念。
4. Rebo 2006 (Gino Pedrotti)
これもグラスで。レーボReboはテロルデゴTeroldegoとメルローの交配品種。少し青みのある赤い果実。滑らかで軽めの味わい。
5. Aglianico del Taburno Riserva Terra di Rivolta 2003 (Fattoria La Rivolta)
アリアニコらしい、少し埃っぽく土っぽい黒い果実にスパイスの香り。最初はあっさり口の中で消えてしまい、あれっと思ったが、終盤になってようやく開いてきた。とても構造はスムーズでクリーンな作り。最後に僅かにアリアニコらしいタニックさが来る。もう少し時間をかけて味わってみたかったワイン。

珍しく2次会はなしで、そのまま電車で帰宅。

年末は帰省するため、年内の更新はこれが最後。来年は今週末に訪れる和歌山の「ヴィッラ・アイーダ」を書き初めにするつもりです。今年1年駄文に付き合ってくださってどうもありがとうございました。来年もイタリア中心に書くことになると思いますが、是非引き続きご愛顧ください。では少し早いですが、皆様よいお年を!

taurasista
by taurasista | 2008-12-25 22:08 | レストラン(日本)

マセラシオンした白

「マセラシオンした白」。イタリアらしい白は?と聞かれると、今ではこのタイプのワインがまず頭に浮かぶ。一般に最高の白ワインは、との問いに対する回答は、圧倒的多数がブルゴーニュのシャルドネ、そして数は大分減るが次にアルザスかロワール。この次にこってり系ニューワールド・シャルドネが入り、それからやっとオーストリアやローヌ、だと思う。つまり、「最高の白」=モンラッシェ(系)、が半ば公式化していると言っても良い。まずボルドー派とブルゴーニュ派が拮抗する赤とは状況が異なるのである。(ちなみに、私の場合は90年代後半からしばらくローヌにはまっていたので、「ブルゴーニュのシャルドネ」=「コンドリュー」だったのだが。)

さて、「マセラシオンした白」。最初に飲んだのは2002,3年頃だったと思うが、しばらくは馴染めなかった。片隅とはいえまだ「白≒フランス」の世界の住人だった私にはフランスにはない(≒飲む機会が少ない)この手のワインに慣れるまで少し時間がかかったのである。最初は明らかに酸化した状態から「このワイン傷んでるのかな??」と思ったりしたものだが、Radikon、Gravner、La Castelladaなど所謂「オスラヴィエOslavje」一派を飲み慣れるにつれて、こういうカテゴリーの白の良さがだんだん見えてきた。良く出来たものを常温で大ぶりのグラスでゆっくり飲むと、その香り・味の複雑さがよくわかる。初期に一番強烈な印象を受けたのは2004年にシエナで飲んだVodopivecのVitovska(確か97年)。ミネラルの強さ、酸化の度合いがともに強烈で、決して飲み心地のいいワインではなかったけれど、品種と生産者の個性の強さを深く感じ取ることができた。

この手のワインが好きになるとやはり現地を訪れたくなる。こうして2005年、2006年と2年続けてフリウリの作り手を訪問、Gravner、Radikon、Vodopivec、Damijanなど生産者自身と話し、ワイン作りの現場を見てきた。この中で印象が一番強いのはやはりGravner。詳しくは以前アップした訪問記を見ていただきたいが、「農民哲学者」Joskoの語り口、迫力は凄まじいものがあった。この手の「変態ワイン」(仲間うちではこう呼んでいる)でこれまでのベストはやはりGravnerのBreg2000年である。手持ちのストックはあと10年ぐらい熟成させるつもりでセラーのこやしにしている。

この数年ですっかり定着した「自然派ワイン」の流れの中で、これら「変態」ワインを目にする機会も増えてきた。東京のイタリアンでリストされている作り手のデータを取ったら、ヴェネトのLa Biancaraなんてかなり上位に入るのではないだろうか(ここのワインは品質も価格もとても優秀なので、当たり前と言えば当たり前だが)。

この「変態」ムーブメントはイタリア各地に着実に広がっているようで、カンパーニャからも登場したので紹介しておきます。生産者は「ワイン王国」最新号にも取り上げられているCantina Giardino。
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T'ara ra 2006
(写真左側。右側はアリアニコ100%のLe Fole 2006.)
カンティーナはプーリアとの州境に近いAriano Irpinoにある。品種はグレコGreco 100%。スペックはホームページhttp://www.cantinagiardino.com/ によると以下の通り。

平均樹齢=40年
畑=南西向き、海抜650m(高い!)
収穫=10月中旬
醸造=7日間のマセラシオン後に開放樽で発酵、大樽で1年澱と共に熟成後、6か月瓶熟。
清澄・濾過は行わない。

このワイン、最初に出会ったのは今年10月。オステリア・スプレンディドで食事した際に武智さんが出してくれた。エチケッタから、かなりいっちゃった作り手だろうと予想したが、案の定その通り。いかにも、の少し酸化した香り。リンゴ、甘い蜜。温かみのある、やや甘さの混じった味わいで、ミネラル感がとても強い。マセラシオン期間が長くないためか、収斂性は特に感じられない。おおらかでなかなか魅力的なワインだと思った。(その後ネットで見つけて2本ゲットした。)

この手のワインには品種の個性以上に作り手の個性が強く反映される、という印象を持っているが、これが当たっているとすると、冷たさ、鋭さ(どちらもいい意味で)、時には若干の陰影を伴うフリウリの作り手とは違って、南イタリアらしいフレンドリーで開放的な人たちが作るワインなのだろう。自分自身の「変態ワイン」の理解を深めるためにも、次回カンパーニャを訪問する際にはこちらを訪問してその辺りを確かめてみたい。
by taurasista | 2008-12-23 15:28 | ワイン(イタリア)

今年のベストワイン

暖かい日が多いので全然年末という気がしないが、今年もあと2週間。年内にワインを飲む機会もあと2,3回で、特にいいワインを開ける予定もないので、もう今年のベストワインを選んでもよかろう。去年とは違って「いいな」と思ったワインはほぼ全てアップ済みなので、それをなぞる形になってしまうけれど、順位は付けずに特に印象に残っているものを5本挙げるとこんな感じになる。

Franciacorta Collezione Esclusiva 1999 (Cavalleri)
泡はやっぱりエレガントなこのスプマンテかな。生産本数が非常に少ないので、1本自宅で確保していたのはほんとにラッキー、と思える素晴らしいスプマンテ。これと一緒に食べたカジキマグロのラヴィオリの美味さとセットで入賞。

Barolo Riserva Bricco Boschis Vigna San Giuseppe 2001 (Cavallotto)
4月に訪問した際に試飲。近年特に評価の高い作り手だが、ここまで素晴らしいワインを作るとは嬉しい驚きだった。ここ数年で飲んだ若いバローロの中ではこれが一番好き。

Rosso del Conte 1988 (Tasca d'Almerita)
ついこの間飲んだばかりだが、これまで飲んで来たどのイタリアワインとも違う明確な個性。ネロ・ダヴォラNero d'Avoraのポテンシャルの高さを示した逸品。提供してくれたジャンニ氏に改めて感謝。

Terra di Lavoro 2001 (Galardi)
これまで良さが見えてこなかったこのワイン、カンティーナを訪問してようやくその価値がようやくわかったので、「すっきり大賞」として。カンティーナからの景色も最高にきれいだったなぁ。

Kupra 2006 (Oasi degli Angeli)
まさに幻のワイン。今後もうお目にかかることはないかもしれないが、個性、完成度ともにとても印象深い。

おっと、これで5本になってしまった。けれど、このワインだけは絶対に忘れるわけにはいかない。

Barbera d'Alba 1978 (Giacomo Conterno)
驚き度は頭3つは抜けていた。このワインのおかげでバルベラの熟成ポテンシャルと78年ヴィンテージの凄さがわかった。「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を選ぶならこれ。これまでのワイン経験の中でも、間違いなくトップ10、いやトップ5に入るワインだった。


来年のワイン会は1月のバルベラ古酒大会でキックオフ予定。どんな驚きがあるのか、今からとても楽しみ!
by taurasista | 2008-12-19 23:13 | ワイン(イタリア)

軽井沢

日曜日から1泊で久しぶりに軽井沢へ。アレンジはジャンニ氏でメンバーはNZ氏や「全部アバウト」SW嬢など。

日曜夜は「ogosso」で軍鶏すき。これが思っていたよりも遥かに旨い。正直驚いた。新鮮な内臓初め、肉がとても上質。2人前追加でオーダーしてしまった。ワインはこれを持ち込みで。
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Aglianico del Vulture Macarico 2004 (Macarico)
バジリカータBasilicata州のアリアニコ。アリアニコらしい土っぽさ、プラム、そして樽のニュアンスなど、とても上品にまとまった香り。お味の方も女性的でやや細身だがバランスが良く、ストラクチャーもとてもスムーズでどんどん飲み進んでしまう。熟成することでもう少し全体にふくらみが出ると更に良くなると思う。

翌日昼は「emboca」でピザ。「エルミタージュ・ドゥ・タムラ」の脇を入った森の中にあるこのお店、とてもいい雰囲気。殊に土曜日に降った雪が積もっていたこの日はランチするには最高のスポット。
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野菜を使ったピザで有名なこのお店、ベルギービールの品揃えもなかなかのもの。運転するため飲めないジャンニ氏は無視して残りのメンバーはビールとワインで野菜料理を楽しんだ後、ピザに。こちらは蓮根のピザ。動物性の味が加わればなお良かったと思うが、これはこれで美味。
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こうして温泉以外はただただ飲み食い、夕方に東京に戻って来たのである。
by taurasista | 2008-12-17 21:38 | ワイン(イタリア)

土曜日は2002年以来恒例になっている内輪の持ち込み忘年会。これまでは各自がエントリーしたものを投票にかけて点数の高いものを選ぶというお遊び企画だったが、6回やってちょっとマンネリ化したので今回は90年か95年なら何でもいい、という形にした。会場はラ・グラディスカ。今年は諸般の事情で参加者が少なく、K社長夫妻、シゲ様、K君、私の5名。今回のワインはこんなラインアップ。

Gavi Vigna Regale 1990 (Principessa Gavia)
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K社長提供。早飲みされるのが普通のガヴィをここまで寝かせておくとは酒屋ならでは。蜂蜜、熟成した白に出がちなマッシュルームの香り。フルーツは大分落ちているが、しっかりした酸とほのかなに感じる甘味のお陰で十分美味しく飲める。この作り手のことは知らなかったが、エチケッタに書いてあるようにBanfiの傘下の一社。

Dolcetto d'Alba La Pria 1990 (Elio Altare)
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現在はもう作られていないこのワイン、どういうものかはSilvia Altareから直接教えてもらった。La Priaはラ・モッラLa Morra村からAltareのカンティーナがあるAnnunziata地区に下って行く坂道の途中にある、東向きで涼しい気候を好むドルチェットに適した畑。Altareは80年代後半から90年代初めにかけてここから単一畑のドルチェットを生産していた。現在はノーマルのドルチェットとブレンド。
鮮やかなガーネットの若々しい色調。所謂ドルチェットらしいチェリーの香りはなく、スパイス、ミントといった香りが支配的。バルサミコのニュアンスもある。ブラインドなら恐らくネッビオーロだと言うだろう。フルーツは少しピークを過ぎた感はあるが、まだまだしっかりと残っており、酸も生き生き。タンニンもしっかりしているが、熟して丸くなっている。ミディアムボディーで余韻はそこそこ。全体のバランスはとても良く、質感も滑らか。熟成ポテンシャルという点ではやはりバローロやバルバレスコにかなわないが、これはこれで素敵な熟成を遂げたワインである。サプライズ度では今日一番。

Notarpanaro 1990 (Cosimo Taurino)
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K君提供。昨年アポを入れながら訪問できなかったCosimo Taurino。ネグロアマーロNegroamaro主体でマルヴァジア・ネーラMalvasia Neraをブレンドするというプーリアの伝統的なスタイル。香りはなめし革、血っぽさが支配的。フルーツは落ちている。お味の方はというと、タンニンはまだ強く、アルコールのボリューム感を強く感じる。ピークは5年以上前だったと思うが、プーリアの熟成したワインに巡り合う機会はまずないので、とてもいい経験になった。

Corton 1990 (Hospices de Beaune)
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シゲ様提供。今日唯一の王道ワイン。樽はLouis Jadotが落札したもの。
フランスのピノだと一瞬でわかる。小梅、黒いフルーツ、森の下草、土っぽさ。フルボディーでフルーツ、酸はとても若々しく、熟成とともに更に複雑性を増していくことができるワインだろう。残念ながらイタリアのピノではこのニュアンスを出せるものは見当たらない(これまで飲んだイタリア最高のピノはLe Due Terreのものだが、この2001年がどういう熟成をするのか実験中。飲むのはあと10年後ぐらいかな。)。

料理は9,240円のコースで内容はお任せ。東京でのピエモンテ料理を食べるなら、やっぱりここだなぁ。いくつかお皿をご紹介。

<前菜~鴨のサラダ仕立て>
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<プリモ~熊肉のリゾット>
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堀江シェフが熊肉を使うのはイタリアから帰国してから、とのこと。
<セコンド~鹿肉のグリル>
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終了後はシゲ様・K君とインプリチトへ。26時前に帰宅。
by taurasista | 2008-12-15 19:27 | ワイン会

ブログ開設1年

最初の記事をアップしたのは昨年の12月10日だった。飲んだワインや訪れたレストランのことを記憶だけでなく何らかの形で記録にも留めておきたい、とずっと考えてはいたが、ブログにすることを決めた契機になったのはその頃読んだ本に「情報は発信してなんぼ。人の目にさらすことで文章力も磨かれ、発信力も付く。」といった内容が書かれていたこと。それから間髪入れずにブログを書き始め、これまでアップした記事は137件。3日に1回は必ずアップしていることになる。この間、最初の記事から全部読み返してみたが、文章力は全然磨かれていないなぁ、と実感。もう少しうまく肉付けした文章を書ければ、と思い、時々トライはするのだけれど、実際にはなかなか上手くいかないですね。。。。。。。

さて、今日またワインが届いたので、写真をアップします。今回は古酒ばかり。

まずはこの3本。全てGiacomo Conterno。
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いずれもgrande annataの64年、71年。けれど、バローロではない。64年はNebiolo(なぜかbが一つだけ)、71年はDolcettoとBarbera。ボトルはかなり重く分厚く、光線を通しにくいもの。この頃のイタリアワインの殆どは茶褐色の薄っぺらいガラスのボトルを使っている)が、彼らは早くからボトルの質まで気を配っていたことが良く分かる。ただ、心配事が一つ。Barberaが液漏れしていた。古酒だからこのリスクは常にあるが、輸送のコンディション(詳細はわからないが今回は何故か誤って船便だった様子)のせいだとすると同時に届いた他のボトルも影響を被っている可能性があり、それがちょっと心配。(今回は超レア物ばかりなので、ちょっと心配症になってます・・・・)

続いて70年のバローロ2本。
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両Mascarelloの70年。Giuseppeの方のMonprivatoはこれが最初のヴィンテージ。この2本は3月の恒例誕生日バローロ会で開ける予定。

トスカーナからはこの作り手。
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Fattoria Felsinaの85年と90年。Chianti Classico Riserva RanciaとVdT(当時)のFontalloro。90年の2本は昨年も飲んでいる(最初の記事がこれだった)。これはそのうち4本まとめて開けるつもり。

そしてこんなものも。
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GajaのDolcetto d'Alba。これも71年。これはもう枯れてしまっている可能性も高いけど、サプライズとしては面白そう。

今日はこれからジムへ。夜は超内輪忘年会@グラディスカ。前に写真をアップしたAltareのDolcetto 90年を試してみます。
by taurasista | 2008-12-13 14:06 | ワイン(イタリア)

プリオープンに続いて2度目のアッラ・バーバへ。今回は7,350円コース。現在厨房は馬場さん一人なので内容はお任せ。ではうち何品かご紹介。

●付き出し
キクイモのスープに入ったカーネデルリ、トリッパ、ホロホロ鳥(確か)のレバー。馬場さんらしくしっかり、そして複雑な味付け。素晴らしい。
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●プリモ
名前は失念したが、ニョッキを少し固くしたような食感のパスタと比内鶏。ソースは牛乳っぽいもの。ソース、パスタの食感、鶏肉の旨味のハーモニーが最高。
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●セコンド
牛タンのグリル、煮込み、そして馬肉のタリアータの豪華盛り合わせ
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ワインは白をお店でオーダー、赤は持ち込ませていただいた。まずは白から。
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Fiano di Avellino Vigna della Congregazione 2004 (Villa Diamante)
昨年から凝っているFianoだが、このワインは名前は知っていたが実際に見る(飲む)のは初めて。まだまだ日本で簡単に手に入るFianoは数が限られている。最初は完璧に閉じていた。意外に全員のペースが早く、開く前に飲みきってしまったのでちょっと評価しにくいが、このエリア(PietracupaなどがあるMontefredane)にしては、酸もミネラル感も穏やかなワインに思えた。個人的に好きなFianoのスタイルは厳しさがあるもの、例えばColli di Lapioや昨年アヴェリーノで飲んだRocca del Principeなので、それとタイプは違うが、ともかく再度実力を確かめてみたいワインである。

続いて赤。私のストックから。
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Camarato 2001 (Villa Matilde)
カンパーニャ北部、ラツィオとの州境にほど近い海沿いのエリアFalernoの代表的な作り手のアリアニコ。タウラージ地区のアリアニコと比べると柔らかく、酸も穏やか。グラスについですぐはアリアニコらしいプラムでアーシーな香りが立ち上ったが、グラスの中で落ちるのが早い。余り状態が良くないボトルに思えた。残念。

ワインは完璧という訳には行かなかったが、今回もオーナーOさんの言葉を借りると「味も想いも濃い」馬場さんの料理を満喫した。まだ開店1か月。オペレーションが落ち着くにつれ更に料理のレベルも上がっていくと思う。引き続き定期的に訪れたいお店である。

ps こちらのワインリストは本当に素晴らしい。イタリア全土から選りすぐったワインを価格抑え目でリストしている。手頃な価格帯も充実。日本のイタリアンの中では最高のリストの一つだと思う。
by taurasista | 2008-12-11 22:26 | レストラン(日本)

週末のワイン

やはり12月、いつも以上に外出の機会が多くなる。土曜日は西麻布の和食「眞由膳」で会食。この2本を持ち込ませていただいた。
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1. Soave Classico Calvarino 2005 (Pieropan)
白はソアヴェで最もメジャーかつ優れた生産者Pieropanの単一畑もの。ブレンドはガルガーネガGarganega70%、トレッビアーノ・ディ・ソアヴェTrebbiano di Soave30%。余り冷やさずにスタートしたが、やや締まりがなかったので温度を下げてもらった。非常にミネラルが強く、塩辛さを感じるこのワイン、単体で飲む以上に料理と合わせると良さが感じられる。生き生きした酸、バランスもとても良い。去年も書いたが3,000円クラスの白ワインでは最強のワインの一つだろう。

2. Langhe Freisa Toetto 2003 (Giuseppe Mascarello)
彼らのワインにはここ数年お世話になっている。どのワインも自然な作りで温和、食事と自然に寄り添ってくれる。バローロはともかく、このFreisaやBarbera、Dolcettoなら価格的に手頃、しかも食事に合わせやすいのでレストランでオンリストしてくれると大変嬉しい作り手である。このFreisa、凝縮感はそこそこだが、味は非常にドライ、酸とミネラルがしっかりしていて、和食と相性が良いワインである。グリルした魚も十分守備範囲。この出過ぎない感じがいいんだなぁ。

翌日曜日はインプリチトの5周年パーティー。知り合い大集合で約3時間ずっとおしゃべり。今年オーナーの松永さんたちと一緒に訪れたElio AltareでもらったBarolo Arborina 2004年のマグナムに始まり、最後は今年4月、Romano Leviさん逝去の直前に松永さんが直々プレゼントされたインプリチトの名前入りラベルのグラッパまでいただいた。
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今週は2度目のBaba、そして恒例の超内輪の忘年ディナー@グラディスカの予定。
by taurasista | 2008-12-09 21:55 | ワイン(イタリア)

昨日は友人中随一のファッショニスタNZ氏の40歳バースデー・パーティー@ドン・チッチョ。この日ももちろん満席。こちらには今年何度か訪れたが、客席のざわめきが本当に心地よいお店である。スタッフのフレンドリーさ、シンプルだけど日本人の好みのツボをしっかり押さえた料理にこの雰囲気だから、いつも予約が取れない状態なのもよく分かる。

料理はNZ氏同様こちらの常連のジャンニ氏が手配。ハイライトはプリモ2皿目のティンバロtimballo。リング状のパスタ、ひき肉、茹で卵などをナスでドーム状に包んで焼き上げたもの。これにトマトソースをかけていただく。いかにもお祭りの日の料理っぽい、華やかなもの。味は素晴らしく、大きなポーションを瞬く間に完食。カメラを忘れて写真を撮れなかったのが残念!

ワインもジャンニ氏がスペシャルなものを提供してくれた。
タスカ・ダルメリータTasca d'Almeritaのロッソ・デル・コンテRosso del Conte。それも92年と88年。
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このRosso del Conte、シチリアの可能性を最初に世に知らしめたワインである。地場品種のネロ・ダヴォラNero d'Avoraに少量の他の品種をブレンド(少し古い資料には、これも地場品種のペッリコーネPerriconeと書いてあるが、カンティーナのホームページによると「DOCで許可されている黒ブドウ」とある)。以前内藤さんに聞いた話だと、90年代初頭まで中部から北部イタリアのリストランテには南部のワインはたった3種類しかなかったそうだ。カンパーニャのMastroberardinoのタウラージ、プーリアのコジモ・タウリーノCosimo TaurinoのパトリリオーネPatriglione。残る1つがこのRosso del Conteであったとのこと。なお、初ヴィンテージは1970年。

以前からこのワインには興味があり、定期的に飲んでいる。印象はいつも同じで、いいワインだけどそこまで、だったけれど、シチリアで最初の高品質ワインという歴史の重みに負けてついつい手が出てしまうのか、今度こそ当たるだろうと期待させる何かを感じるのか、なぜかまた飲んでみたくなるのである。至近に飲んだのはブログにもアップした10月のアカーチェ。印象はまた同じ、いや点数は少し下がった。余りにモダンで愛想のいいスタイルになっていたのが残念だったから。こうなると、これも内藤さんに教えていただいた熟成したRosso del Conteの素晴らしさ、これを追い求めるしかない、と古いヴィンテージを探し始めたが、市場に全く出回っていない。これはシチリアに行った時に探すしかないかな、と思っていた矢先にこれだから、本当に嬉しかった!

両ヴィンテージとも香りはかなり似ている(当り前か)。プリューン、チョコレート、真黒な果実、スパイス(シナモン、コショウ)。88年の方がヴォリュームがあり、チョコレートのニュアンスが強い。味も同様。いい感じで熟成しているが、まだまだ酸はぴちぴちしており、フルボディで滑らかなところは同じだが、88年の方がより大きく、余韻も長い。この88年、これまで飲んだことのあるワインだと、Domaine Pegauのシャトーヌフの熟成したものに似ていると思った。かなり好みのスタイルのワインである。

撮影のためボトルを借りて家に持ち帰っていたので、バックラベルを読んでみた。92年は大樽と小樽(350リットル)の併用。88年は大樽のみで熟成。勿論、88年の方がいいのはこのせい、とは言えないが、このワインには大樽熟成の優れたワインからしばしば感じる素直さとおおらかさがある。こういうワインを飲むと本当に幸せな気分になれますね。
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2軒目はいつものインプリチトへ。最近寝不足だと翌日仕事にならないので、25時過ぎに帰宅。けど、よく眠れず、結局今日は一日ぼっとしてました・・・・・・・。
by taurasista | 2008-12-05 22:47 | レストラン(日本)

先日発表されたミシュラン・イタリア2009の星付きリストを眺めていて、訪問したけれど記事にしていないお店がまだいくつか残っていることを思い出した。順に書いていくつもりだが、今日はその第一回として、こちらダル・ペスカトーレdal Pescatoreを。

このdal Pescatore、間違いなくイタリアで一番有名なリストランテの一つである。所謂"creativo"(創作)料理ではなく、イタリア料理の源流たる家庭料理を最高のリストランテ料理に昇華させた店として、あらゆるガイドから高い評価を受け続けている。場所はミラノの南東約120kmにあるCanneto Sull'Oglioの近郊、人口僅か300人のRunate村。元々はオステリアだったが、現在お店を取り仕切るNadia(シェフ)とAntonio(サービス)の代になってリストランテに改装、82年に1つ星、88年に2つ星、と着実に評価を上げ、96年以来現在に至るまで3つ星を維持している。

こちらを最初に訪れたのは2004年6月。快晴の中をミラノからドライブ、途中パルマParmaで友人をピックアップ、パルマからは約30分で到着した。料理もサービスも雰囲気も本当に素晴らしく、それなりに世界で食べ歩いてきた面々が揃って「これまでで最高の食体験!」と興奮したものである。そういう訳で翌年4月に再度イタリア行きを決めた際、真っ先にこちらを予約した。

土曜日にミラノに着いて、翌日曜日雨の中をヴェローナVerona方面経由で南下。マントヴァMantova駅で1名拾って、計4名で12時頃お店に着く。まずは泡をオーダー。めったにお目にかからないBellavistaのCuvee Vittorio Morrettiがリストにあったので、これを選ぶ。Bollingerタイプの力強いFranciacorta。複雑性も余韻も素晴らしい。食事は前年の経験でコースがバランスいいことがわかっていたので、2つあるコース(当時は130ユーロ。ミシュラン2008では175ユーロだったけど。)から選ぶ。料理をいくつか紹介すると、

ロブスター、サーモンのテリーヌ。季節の野菜と軽く蒸して柑橘類の香りを付けたウナギのマリネ添え。
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カボチャのトルテッリ
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サフランと軽くフリットしたシチリアのアーティチョークのリゾット
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もちろんどの料理も素晴らしいのだが、中でもカボチャのトルテッリ、見た目は愛想がないが、甘み、苦み、辛みなど味覚のあらゆる要素が一皿の中に共存している。このシンプルな外見からは全く想像ができない世界。これは一度体験することをお勧めする。

後のワインはアルト・アディジェのHofstatter(ここの訪問記もそのうちアップします)のゲヴェルツトラミネール(イタリア語だとトラミネールTraminer)Kolbenhof2002年。トラミネールは香りに特徴が強く、またとてもアロマティックであるため、一般には料理を選ぶ品種だが、これはうまく抑制を効かせており、品種の個性を保ちつつ食事とも合わせやすいワインに仕上げている。バランスは非常によく、とても飲み心地が良い。赤はこれとは全く対照的な個性のMontepulciano d'Abruzzo95年(Edoardo Valentini)。前年も同じワインを飲んだのだが、やはりまだまだ固かった。確かグラスで甘も行った気がするが、記録には残っていない。

食後はテラスで小菓子とカフェを。広い庭の先には菜園があるのだが、この時は雨で行くのを断念。写っているサービスの女性は確かルーマニア人だったと思う。
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テラスでは一家の愛犬「ウイスキー」の襲撃を受け、靴がどろどろに。(人なつっこくて、とてもいいやつだったけど。)
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2年連続だったのでさすがに初回ほどの感動はなかったし、生姜など東洋の風味をトライした料理が必ずしも完成形とは言えなかったきらいはあるものの、2回目の食事も大変満足いくものだった。イタリアで食べ歩いてみると、星付きが必ずしもいいとは言えないことがわかるが、ユーロも大幅に下がったことだし、次回は久々に豪勢に2つや3つ星を試してみようかな(ちなみに、今年行ったTorre del Saracinoは★★に昇格した)。

料理はあくまで家庭料理をベースにしたもので、少しずつ試しながら進化はしているのだろうが、フランス・スペインの3つ星感覚では物足りなく感じるかもしれない。だが、「イタリア料理らしさ・その土地の料理らしさ」と「目新しさ」がなかなか両立しないのも確か。これらに「洗練」を加えた3要素でどうバランスを取っていくのかがお店の個性と言えると思うが、このdal Pescatoreは「土地の料理らしさ」を強く出しながら、それに「洗練」を加えて非常に高いレベルでバランスさせているリストランテである。現在イタリアの3つ星は5軒。イタリア的な3つ星を経験するという意味ではその中で最適のお店ではなかろうか。
by taurasista | 2008-12-01 23:59 | レストラン(イタリア)