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カテゴリ:ワイン(その他)( 80 )

自分のストックに加わった経緯がはっきりしないこのワイン、作り手についても全く知識がなかったが、実はオレゴンの名門だった。
設立は1982年というからオレゴンのワイナリーとしてはかなり古い。ポール・ハート Paul Hartとヤン・ジェーコブセンJan Jacobsen夫妻が放棄された養豚場を買い取ったのが始まりだ。夫妻は2007年の引退時にワイナリーを同じく個人所有のワイナリーA to Zに売却したが、レックス・ヒルのブランド名は存続している。


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Pinot Noir Jacob Hart Vineyard 1998
[格付け] AVA Willamette Valley
[品種]:ピノ・ノワール 100%
[醸造]:詳細不明。
[アルコール度数]:記載なし。
[ブドウ・畑]:1987年に七面鳥農場を買収しブドウ畑に転換。日当たりの良い南東向き斜面に位置し、土壌には火山灰を含む。
[生産本数]不明。

ほぼ予備知識なしで抜栓。ずっと倉庫に入れっぱなしだったのでエチケットのデザインも記憶が曖昧だったが、デザインは・・・かなりダサい。
スーパーマーケット用の安ワインに見える。

見た目で期待値が下がったが、実際に飲んでみると、悪くない。全然悪くない。
まずフルーツが非常に元気。張りがある果実味が前面に出たパンチのあるワインだ。香りは若々しさを残していて、プラム、ミントにチョコレートのニュアンス。
味わいもパワフル。しっかりとした果実味にスパイシーさと甘さ、そしてフレッシュさを残す酸と丸いタンニンが加わる。バランス良好。
複雑さ、繊細さにこだわらなければ、楽しく美味しく飲める陽性のワイン。


by taurasista | 2019-09-15 15:35 | ワイン(その他)

Gaia Winesはボルドー大学卒の醸造家ヤニス・パラスケヴォプロス Yiannis Paraskevopoulosと農学者のレオン カラツァロス Leon Karatsalosによって1994年に設立された。アシルティコとアヨルギティコという地元品種のポテンシャルを生かすことをテーマとし、最新の技術でそれを実現して、今や世界的に評価を受けるワイナリーとなっている。施設はペロポネソス半島のネメアとサントリーニ島の2箇所で、もちろんこのアシルティコはサントリーニで造られたもの。

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Assyrtiko Wild Ferment 2018
[格付け] PDO (Protected Designation of Origin) Santorini
[品種]:アシルティコ 100%
[醸造]:低音で12時間スキンコンタクト後、ステンレスタンク(50%)と225Lのフレンチオーク(20%)、アメリカンオーク(10%)、アカシア(20%)の樽で天然酵母のみを用いて発酵。温度管理は行わなず、乳酸発酵もしない。発酵完了後、出来の良い部分のみを選んでブレンド。
[アルコール度数]:13.5%
[ブドウ・畑]:ブドウは樹齢70-80年で自根。仕立て方はクルーラ Koulouraと呼ばれるサントリーニ独特の方法。海からの強い風と砂からブドウを守る為、樹を低く、枝をらせん状に巻き、かご型に仕立てられる。畑は火山灰土壌。フィロキセラは生息できない。

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[生産本数]:不明。

いかにも海を感じるワインだ。香りは柑橘類、黄桃にヴァニラのニュアンス。非常にドライで噛めるようなミネラルと非常に強い酸、そして塩辛さが特徴的な味わい。現時点では硬さがあるので、2-3年待つ方が個人的には良いと思う。

合わせた料理はこちら。アワビを使った生春巻。

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by taurasista | 2019-09-09 22:10 | ワイン(その他)

近年話題に上ることが多くなったギリシャのワイン。500を超える伝統品種があるというが、赤を代表するのがクシノマヴロ。
ドメーヌ・ティミオプロスはその原産地にして最良の産地であるギリシャ北部マケドニア地方のナウサに本拠を置く生産者である。
ティミオプロス家は数世代に渡ってこの地でブドウ栽培を行ってきた。従来は協同組合にブドウを売却していたが、現在の当主アポストロフが2003年から自社でのボトリングを開始、現在はギリシャで最も有名な生産者の一人となった。このジューヌ・ヴィーニュ・ド・クシノマヴロがジャンシス・ロビンソンのサイト「パープルページ」の今週のワインに選ばれるなど、特にイギリスで人気が高い生産者である。


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Naoussa Jeunes Vignes de Xinomavro 2016
[格付け] AOP Naoussa
[品種]:クシノマヴロ 100%
[醸造]:ステンレスタンク発酵(天然酵母のみ使用)、熟成。 無濾過無清澄でボトリング。
[アルコール度数]:13.0%
[ブドウ・畑]:ドメーヌの若木(樹齢20年以下)を使用。栽培はビオディナミ。
[生産本数]:不明。

クシノマヴロは「黒い酸」を意味する。その名の通り、重く酸が強い品種だが、このワインは軽やかさを出すことに成功している。フレッシュな赤い果実が香り、味わいは軽快でジューシー。少し低めの温度が似合う赤だ。食事とのマッチングも幅広いだろう。ギリシャワインの今を知る上で良いサンプルになった。

by taurasista | 2019-09-04 22:37 | ワイン(その他)

ジャメはギガル、ガングロフ、ロスタン等と共にコートロティのヒエラルキーで最上位に位置する生産者。価格も高騰し、今やギガルのLaシリーズと変わらなくなってしまった。スタイルは極めてクラシックで基本除梗せず、新樽比率も低い。現在はキュヴェが増えているが、この当時はコート・ブリューヌの区画をブレンドした通常のものと、特別な1区画のみを使用するブリューヌの2つのワインのみを生産。特にこのブリューヌは生産本数が少ないため、滅多に出会う機会がない超レア物である。

シブく深い味わいのある古典芸能的、匠の趣のワインなので、煌びやかなギガルとの対比がとても楽しみだった。

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Côte-Rôtie Brune 1995
[格付け] AOC Côte-Rôtie
[品種]:シラー 100%
[醸造]:ブドウは一部のみ除梗。ステンレスタンクを用い、3週間マセラシオン、発酵。熟成はバリックとドゥミ・ムイ(600L)。新樽比率は約30%。
[アルコール度数]:12.5%
[ブドウ・畑]:コート・ブリューヌの南西向き1区画(0.55ha)。0.4 haは植樹1930年代〜40年代、残りは1983年と93年。なお、お隣はギガルがLa Turqueに用いる畑。
[生産本数]:約2,000本。

やはりシャトー・ダンピュイとは好対照で、非常に男性的なワイン。いかにもシラーと言わんばかりの、黒いフルーツに強いスパイス、レザー、そして鉄分を感じる香り。ボディは意外に小ぶりだが(アルコールは12.5%しかない)、存在感は堂々たるもの。密度が非常に濃く、長大なアフター。非常にスパイシーな味わいは全房比率の高さ由来か。クラシックなシラーの真髄を示した逸品。


by taurasista | 2019-09-02 21:41 | ワイン(その他)

コート・ロティで最も知名度が高い銘柄はギガルのムーリンヌ、ランドンヌ、トゥルクのLaシリーズだと思うが、この一つ下のプレミアムクラスのコート・ロティがシャトー・ダンピュイ。1995年に購入し本拠地を構えた歴史的建造物の名前を付けたキュヴェだ。ブレンドが似ているためトゥルクの弟分と称されるこのワイン、この95年がファーストヴィンテージである。


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Côte-Rôtie Château d'Ampuis 1995
[格付け] AOC Côte-Rôtie
[品種]:シラー 95%、ヴィオニエ 5%
[醸造]:ステンレスタンクを用い、4週間マセラシオン、発酵。新樽100%で38ヶ月の熟成。
[アルコール度数]:13.0%
[ブドウ・畑]:コート。ブロンドのLa Garde, Le Clos, La Grande Plantee、コート・ブリューヌのLa Pommiere, Le Pavillon, Le Moulinの6つの自社畑のブレンド。
[生産本数]:このヴィンテージは不明だが、現在は平均年間30,000本。

非常に華があるワインだ。ブラックベリー、スパイス、ジャスミンなど芳香性が強く複雑な香りにまず圧倒される。
完全に熟成していて、柔らかいタンニンと酸。華やかで若々しいフルーツと一体になって、素晴らしいバランスと豊かでシルキーなマウスフィール。
非常にレベルが高いワイン。今が熟成のピークか。



by taurasista | 2019-09-01 21:40 | ワイン(その他)

ガングロフのワインは非常に生産量が少ないが、たった2haの畑から生まれるコンドリューは特に希少価値が高い。ヴィオニエは熟成しないというのが定説なので、ここまで年数がたったものは世界にもほとんど残っていないだろう。当時このワインのインポーターだった友人が在庫していたのを見つけて譲ってもらったのがこのボトル。

アルザス出身のイヴ・ガングロフは1970年代に仕事を求めて北ローヌに移住。そこで知り合ったマチルダと結婚、彼女の家族が所有していたドメーヌを引き継いで、1984年にドメーヌ・マチルド・エ・イヴ・ガングロフを創業した。創業時からのコート・ロティとコンドリューに加えて現在はサン・ジョゼフも生産している。

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Condrieu 2002
[格付け] AOC Condrieu
[品種]:ヴィオニエ 100%
[醸造]:発酵、熟成はバリック(一部新樽)の模様。
[アルコール度数]:14.0%
[ブドウ・畑]:コート・ド・シェリー Cote de Cheryとボネット Bonnetteの2つの区画のブレンド。2002年は9月に大雨が降った年。ガングロフは天候が回復するまで収穫を待ったため、20%が貴腐化。
[生産本数]:不明だが当時は恐らく5,000本以下。

色調はアンバー。香りはアンズ、ブランデー、シナモン。少しオレンジワイン的なところもある。
糖度の高さを感じる分厚い味わいだが、酸がしっかり残っているので、決して鈍重ではない。パワフルで少しスパイシーな長いフィニッシュ。
これまで飲んだ白の古酒とは異なる個性。まさに一期一会のワインだった。合わせた海老料理の強い旨味とのマリアージュは絶妙の一言。


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by taurasista | 2019-08-30 14:39 | ワイン(その他)

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夏酒。アルコールは14度と日本酒にしては低めで、名前の通りさらっと飲める。
さらっと飲めると言っても、中身は充実。案外味わいには厚みがあって、アフターも長く、ワイン的な表現を持っている。
お値段はとても懐に優しくて、900mlだと1,500円を切る。夏飲みに適した、コスパ最高のお酒。


by taurasista | 2019-07-29 22:58 | ワイン(その他)

神楽坂クロディーノで登場したグラスの赤。柔らかな果実味を持つ、とても親しみやすいワイン。ピノなのは分かったが、マルサネだとは思わなかった。
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生産者はエルヴェ・シャルロパン。初めて聞く名前だが、フランス国内では非常に人気がある作り手で、発売後すぐに完売してしまうのだそう。
僅か1haの畑から年間6,300本という少量生産。醸造はステンレスタンクでアルコール発酵後、マロと熟成は228リットルの小樽で行う。熟成は12ヶ月。
土壌は石灰粘土質、樹齢は約28年、というのが主なスペック。

とにかく親しみやすいワイン。複雑さはないけれど、果実味に溢れ、素直で優しく、とても気持ちよく飲める。小売りは2,000円台と価格面も優秀で、家飲みには最適だろう。かなり気に入った。


by taurasista | 2019-07-28 13:58 | ワイン(その他)

特に風味が複雑な訳でも、凝縮感がある訳でも、際立った特徴がある訳でもないが、自然に素直に作られて、いろいろな料理、場面に合わせやすい。そんなワインがこのシャルドネ。南オーストリアのスロヴェニア国境に拠点を置くビオディナミ生産者タウス Taussの作品。
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香りは柑橘系が主体でミネラリー。強めだが尖っていない酸。タイト過ぎず、適度にフレッシュ、適度に膨らみがあり、全体のバランスも良い。アフターにはややほろ苦さあり。
高得点を取るタイプではないけれど、印象はとても良くて、また飲んでみたいと思うワインだった。

by taurasista | 2019-06-24 15:42 | ワイン(その他)

アンリ・ボノーに続くワイン原体験シリーズその2はブルゴーニュ。
柔らかく芳香に溢れた官能的なワインだったことを思い出す。
とても印象深いワインで、なぜここからブルゴーニュの道に向かわなかったのか、今思うととても不思議。
97年7月、場所はイングランド南西部のマナーハウス ラックナム・パーク。
長いイングランドの夏の1日の最後、美しい夕日を受けるクラシックなダイニングルームだった。
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by taurasista | 2019-06-16 15:42 | ワイン(その他)