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LAに居を移して以来、多くのカリフォルニアワインを試してきましたが、10年前とは明らかにトレンドが変わっていることを強く感じます。果実味に溢れた「強く、甘い」テイストから、抑制を利かせたエレガントなスタイルへ、そしてオーガニックへ。多くのトップレベルのワイナリーがこの方向にシフトしていますが、その先駆者と言えるのがこのリトライです。

彼らのワインは、いわばカリフォルニアとフランスのハイブリッド。カリフォルニアの太陽の恵みを生かしながら、ワイン作りの手法は限りなくブルゴーニュ。果実味を突出させず、バランスが取れたエレガントなスタイルは、多くの新しい生産者のベンチマークになっています。ビオディナミへの転換も早く、この点でも多くのフォロワーを生んでいます。

ワインは非常に人気が高く、レストランへの卸しとメーリングリストでほぼ完売してしまい、市場にはほとんど出てきません。このボトルはワイナリー訪問時に購入したものです。
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Chardonnay The Tributary Vineyard 2013
品種:シャルドネ100%
醸造:詳細は不明ですが、新樽のニュアンスは全く感じないので、ステンレスタンクオンリーか、熟成にニュートラル・オークを使っている程度だと思われます。酵母は天然酵母のみ、清澄、濾過なしはお約束かと。
アルコール度数:?(チェック忘れ)
ブドウ・畑:ソノマ・コーストの単一畑The Havenの一部のようです。リトライのブドウの調達先は、自社畑と買い入れ両方ですが、The Havenはビオディナミで耕作する自社畑。周囲の生態系も整えて、ヨーロッパのドメーヌ的な発想で運営されています。
生産本数:不明ですが、相当少なく、確実に500ケース以下だと思われます。

カリフォルニアのシャルドネのレベルは非常に高く、価格も考慮すると、ブルゴーニュを飲む必要性を全く感じなくなってしまいました。このワインの出来も、相当に素晴らしい。ミネラリーで、白い花、柑橘類、蜂蜜。硬質ですが、決して冷たさは感じない香りです。味わいも、非常に強いミネラルが特徴的。やはり硬質かつ筋肉質、酸も強いですが、全体のバランスがとても良いので、飲みにくさは感じません。酒質は非常に強く、この後飲んだRhysのピノの後でも、余裕で戻ることができました。

ブルゴーニュの銘酒と同じだけの熟成能力を持っているかどうかは不明ですが、少なくとも10年間のスパンなら、その最上級品と同じ土俵で勝負できるだけの実力を持った、極上のシャルドネです。生産量は相当に少なく、日本のインポーターのリストにも載っていませんが、もし見つけたら是非試してみてください。

by taurasista | 2017-04-11 07:08 | ワイン(カリフォルニア)