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アル・エノテカall'Enoteca@カナーレCanale, Piemonte

個人的にはピエモンテは世界一食事のレベルが高いエリアだと思っている。高い店から安い店までいいお店がずらっと揃っているが、敢えて訪れたお店の順位をつけるなら、このアル・エノテカは間違いなくトップ候補の一つである。シェフのダヴィデ・パルーダDavide Palludaはまだ30代半ば。30才前にミシュランの星を取り、あらゆるガイドで非常に高い評価を得ているイタリアで最も将来を嘱望されるシェフの1人である。

お店はカナーレの町の真中にある。建物は元々教会だったそうで、今は1階は地元ロエロRoero地区のワインを揃えたショップ、2階がリストランテになっている。入口でブザーを鳴らし、ドアを開けてもらう。
「州の郷土料理は進化する必要はないが、州の中にある小さな地域のクッチーナ・テリトーリオ(限定された地域の料理)は進化していく必要がある」というのがダヴィデのポリシー。地元ロエロの伝統料理を解きほぐし再構成する。その結果は本当に素晴らしい料理となってお皿の上で表現されている。メニューは季節のメニューと定番に分かれている。写真の料理は定番の"Il Fassone dalla testa ai piedi "(ファッソーネ、頭から足まで)。ファッソーネとはピエモンテ産の最高の肉質を誇る牛である。ファッソーネの各部位をそれぞれ別の調理法で一皿に盛り合わせたもの。ピエモンテ名物のカルネ・クルーダCarne cruda(一番左。牛生肉のたたき。)やヴィッテロ・トンナートVitello tonnato(左から二番目。茹でた仔牛肉の薄切りにツナや卵ベースのソースをかけたもの)もしっかり入っている。
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ワインリストも素晴らしい。特筆すべきは古いヴィンテージのワインが安いこと。私たちはグラスワインを数種類楽しんでから、ジャコモ・コンテルノGiacomo Conternoのバローロ・モンフォルティーノBarolo Monfortinoの93年を注文。確か130ユーロ位だったと思う。まだ若干固さは残っていたものの、さすがバローロの最高峰と言われるだけはあるワインだった。バローロの最高峰というとマッチョでタニックなワインが想起されるが、アタックはとても柔らか。但し途中からはタンニンがぐいっとせり上がってくる。香りはグラスから溢れ出てくる。93年は決して最高のヴィンテージとは言えない年だが、さすがはモンフォルティーノである。もう2、3年寝かせれば更に良くなると思った。

とてもエレガントなリストランテだが、周りを見回すと隣ではジーンズにTシャツのお兄さんが1人で本を読みながら食事していたり(ワインorレストラン関係者かな?)、奥のテーブルでは10名ぐらいの子供連れのグループが大声で喋りながら楽しそうに食事していたり、といかにもイタリアの田舎らしい風景が展開されている。イギリスやフランスの高級レストランでは、こういう景色に遭遇することはまずない。この違い、面白いなぁといつも思う。

ともかく、絶対にお薦めのリストランテである。次回ピエモンテに行く際には是非再訪したい!
(訪問:2006年4月)
by taurasista | 2008-02-05 14:45 | レストラン(イタリア)