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エディ・カンテ・エクストロ Extrò NV (Edi Kante)

ヴァン・ナチュールの人気の高まりと消費者のワイン味覚の広がりは関連があるように思えます。ヴァン・ナチュールの作り手は発想も自由で色々なことを試すので、伝統的なワインにはない味わいを持つものも多く、そういったワインに触れることで新たな味覚の世界が開ける。私自身2000年頃にラディコンRadikonやヨスコ・グラヴネルJosko Gravnerのワインで体験したことですが、ここ数年ヴァン・ナチュールが市民権を得るにつれて同様の経験をすることが容易になったと思います。

エディ・カンテは80〜90年代にラディコンやグラブネルと一緒に新たなワイン造りを探求していたフリウリの生産者の一人。しかし、彼はラディコン達と違ってスキンコンタクトを行わない「普通の」ワイン造りを続ける道を選びますが、彼のポートフォリオの中で異色を放っているのが今回ご紹介するエクストロです。
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品種や製法は一切非公開でプロが訪問しても教えてもらえないというミステリアスなワインですが、いくつかの情報を総合すると、ワインを瓶詰めした後に残った澱と残った液体をまとめて瓶詰めしたもののようです。つまりマルチ・ヴィンテージで品種はソーヴィニオン、ヴィトフスカ、シャルドネ、マルヴァジアといったところかと。ワインは白濁していて、ボトルを振って澱と液体をよく混ぜてからグラスに注ぐという商品化されたワインとしては他に聞いたことがない、まさに「変態」なワインです。しかも、このボトルは10年近くセラーで寝ていたもの。一体どんな飲み物になっているのか、興味津々です。

Extrò NV
品種:非公開
格付け:Vino da Tavola
醸造:非公開
アルコール度数:13.0%
ブドウ・畑:非公開
生産本数:不明。

カンテの指示通り、よくボトルを振ってからグラスへ。白濁した不思議な液体です。ずっと澱と一緒だったので瓶内二次発酵している可能性(危険性とも言える)がありましたが、結果それはなし。香りはリッチでヨーグルト、遅れて蜜の甘い香りが出てきました。味わいはリッチでクリーミー。ミネラルの苦味がいいアクセントを加えています。味わい的には濁り酒に似ているかな。ワインとしては超個性的ですが排他的ではない、面白い飲み物です。新しいロットもぜひ試してみたいものです。

by taurasista | 2017-12-09 17:11 | ワイン(イタリア)